金井山城のおそよ10㎞の道のりを越て、中年の足は限界です。
ケーブルカーを降りて、温泉場駅方面へ下ると、公営の無料の足湯場に辿り着きました。
既に沢山の主様達が、夕涼みがてら足湯を楽しまれておりました。
日本人だと分かると、一斉にこちらへ視線が注がれるのですが、ここでうろたえはしません。
なぜなら、以前korea1さんより、韓国の足湯場で、主様達に注意されないよう、マナーを教えて頂いており、既に儒城温泉足湯で、経験済みだったからです。
今回も…と軽く会釈を主達にし、靴下を脱ぎ…
と突然、アンデ!(だめ!)と係員のアジョシが私達に手で×印をするのです。
どうしてでしょうか?と尋ねると、時間が17時までだと言うのです。
時計を見ると、17時5分前、既にお湯は抜かれ始めていました…
しかし、疲れた足を、1分でもいい浸けてみたい。
東莱温泉の足湯を体験してみたい。
その思いで、手を合わせて、「チョグム、チョグム…」と頭を下げました。
すると、まわりの主様達が、係員のアジョシの方を「いいじゃないの」といった風に視線を注ぎます。
アジョシは、仕方ないといった風に、手招きして下さいました。
「カムサハムニダ~!!」
大急ぎで、足を綺麗に洗おうと足洗い場へ行くと、
いいから、いいから!と係員のアジョシ&主様達が言って下さいます。
足湯にそっと足をつけると…気持ちいい
感無量でした。
すると、隣に座っていた、90歳位のおばあちゃんが、話しかけてきました。
「日本人でしょ?東莱温泉は初めて?」
私「はい、初めてです。」
「そう…ここは17時までだからね。でも、いつもは沢山人がいて入れないよ。良かったね。
と微笑んで下さいました。
更に話が続きます。
今、韓国ではニュースで色々日本の事を言っているけど、全然気にしないでね。
あんなに悪口ばかり言って、本当に腹が立つよ、全く!
もっと、どんどん、日本人は韓国に遊びに来て下さい。
日本人がここまで来てくれて、嬉しいよ。また釜山に遊びに来てね。」
少し前に、徴用工問題、慰安婦問題と、ニュースで頻繁に報道されていたものですから、
私は、うんうんと頷きながら話を聞きながら、嬉しくて、涙が目に浮かびました。
おばあちゃんは、話をその他色々して下さっていたのですが、私の分かる韓国語はこの位で、更にはお湯がとうとうなくなってしまったので、おばあちゃんに、「コンガンハセヨ」と、さよならを言って、足湯を後にしました。(伽耶のイイ人14人目)
少しの間でしたが、お湯に浸かった部分は赤くなって、血流が良くなり、足の疲れが一気にとれました。
心も温かく、伽耶の国の方々がまたより一層好きになったのでした。