先日、在釜山日本国総領事館のホームページを閲覧していたところ、「釜山市立公園墓地 日本人慰霊碑」という記事が目に留まりました。関心のある内容だったこともあり、昨日現地に出かけてきました。
地下鉄1号線「梵魚寺」駅から歩いて5分ほどのところに同市立公園墓地があります。無数の墓標が並ぶ広い公園内をさらに歩いて行くと、生い茂る木々の中に「日本人慰霊碑」がひっそりと建っていました。
さまざまな事情により祖国日本に帰ることなく、この地で果てた同胞の御魂を祀っている慰霊碑。その横には、祀られている方々の名が刻印された銘板があります。
当時も今も日韓の間にはわだかまりや葛藤があります。それにもかかわらず、この慰霊碑建立に際しては、釜山市長や釜山市民のみなさんの並々ならぬ尽力がありました。その経緯を知ると、感謝の心で頭が下がる思いです。
慰霊碑の前で瞑目し、合掌してきました。
帰りに、同じ公園墓地内にある李秀賢さんの墓にも参ってきました。
彼が亡くなってもう17年が経ちましたが、あの事故は、昨日のことのように今でもはっきり覚えています。わが身を投げ打ってでも人を助けようとして犠牲になった韓国青年の行為は、日韓両国で大きな感動を呼び起こしたものです。
「この世の中に、誰かがやらなければならない事があるとき、僕はその誰かになりたい」
1993年、国連ボランティアとしてカンボジアで活動中、何者かによって銃撃され亡くなった中田厚仁さんは生前、そう語っていました。
李秀賢さんもきっと同じ思いだったに違いない。
総領事館の記事
http://www.busan.kr.emb-japan.go.jp/itpr_ja/00_000165.html