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封切り初日の昨日、映画「朴烈」を観てきた。
「동주（東柱）」「님은 먼 곳에（あの人は遠い所に）」「소원（願い）」「왕의 남자（王の男）」など多くの佳作を撮ってきたイ・ジュニク監督の最新作なので、期待していた。

朴烈と金子文子の出会い、関東大震災、検挙、公判、死刑判決、収監、別れ。二人の波乱の物語が進行していく。
23年余の短い人生だったが、堅忍不抜の覚悟をもって時代を駆け抜けて行った文子の生き方は、他者の追随を許さない迫力がある。

文子役を演じていたのは최희서（チェ・ヒソ）という女優。獄窓に散った文子の炎のような青春を熱演していた。特に、朴烈に対する愛の深さなどは、痛いほどよく伝わってくる。
この女優、どこかで観たと思ったら「東柱」にも出演していて、文子とは正反対の控えめな日本人女性を演じていた。

イ・ジュニク監督の演出はいつもそうだが、クライマックスに向けてちょっとした仕草や一言で観客の心を鷲づかみにしてしまうところがすごい。「東柱」もそうだったし、「願い」などはヤバ過ぎるほどだった。観ていた周りのおねえさん、おばさんがみんなすすり泣きの声を上げていたのを思い出す。
それらに比べると「朴烈」は期待が大きすぎた分、いま一つ食い足りない気がするけど、ま、悪くはない。

韓国映画は今年も好調だ。上半期だけでも「普通の人」「再審」「そう、家族」、この「朴烈」などいい作品が多い。ついでながら、「女教師」のキム・ハヌルは怖かった（笑。


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