地下鉄2号線・6号線「合井」駅近くに、「外国人宣教師墓苑」というエキゾチックな名前の史跡があります。教会の施設ゆえか日曜は閉園のようなので、土曜の昼に行ってみました。
敷地内の事務所で案内の受付もしていますが、基本、開園時間中なら自由に観覧可能のようです。なお、この掲示板の過去の投稿にもあるように、
http://comm.konest.com/topic/243480
日本人被葬者もいるという事情もあってか、受付に置かれたパンフには日本語版があり、施設前に掲揚された数ヶ国の国旗にも日本のものが含まれています。さらに、後述の「楊花津ホール」内のホログラムの一部も、日本人観覧者が来たと知ると日本語の文字を出してくれたりします。
墓苑入口部分には、被葬者の氏名と墓碑の位置を示す略図が設置されています。 墓碑に記載の氏名や生没年(※墓苑の最初の被葬者は1890年没です)を見ると、若くして当地で亡くなった宣教師や家族も多くいることが分かります。
墓苑近くには、朝鮮半島宣教の歴史や宣教師の所持品などを展示した「楊花津ホール」という建物があります。 展示には外国語案内はあまり無く、また、室内の壁面には「主はこれほどに朝鮮を愛された(おそらく『ヨハネによる福音書』3:16に典拠)」とか「これ以上に大きな愛はありません(『友のために命を捨てること』を指すと思われます)」とかあったので、基本、韓国人キリスト教徒の観覧を前提としている気もしますが、近代史好きな方ならそれなりに楽しめるかと思います。
ところで、この「楊花津ホール」は、海面のようなホログラムが映写された暗い床の上を歩いて入場する仕組みになっています。教会の青年会ふうの若者客も多かったので、「君達も世界に旅立とう!」というメッセージかもしれませんが、「湖の上を歩く途中で疑って沈むペテロ」というトホホなエピソードが想起されたりもしました