韓国で月餅を買うと、外観はそれっぽい雰囲気でも、味は「・・・単なるアンコ饅頭?」ということが殆どです。不味くはありませんが、たまに中国式の月餅を食べたくなることがあります。
「大使館前両替」のあるチャイナな雰囲気の通りに、「稻香村」という、小さいながらも派手な菓子店があります。わりと前に見たら工事中だったので、無くなるのかと思ったら、より派手に改装されていました
中国大使館のすぐ前というこの立地で「激しくマズい
」ということはないでしょう。平日の日中、店内に入ってみました。
客は私ひとりです。もっとも、韓国の「餅」と同じで、大量に注文・予約して引き取りに来る客が多いのかもしれません。そして、「山東八寶」とかいう商品があるのを見るに、すぐ隣りの中華料理店「山東餃子」と同じ経営者の店かもしれません。
店員氏は、月餅の中身や、菓子の材料について訊くと、わりと親切に教えてくれます。黒餡入りだという「狀元餅(2000W)」、皮がパイ状の「五仁酥(2500W)」と、クッキー風の「扁桃酥(1500W)」を購入。注文購入用と思われるパンフレットも貰って帰宅しました。
狀元餅は、小豆とナツメ(?)と黒糖のような濃厚な練り餡入り、五仁酥は、何だか分からないナッツ類が色々入っていて、非常に謎な味わいです。扁桃酥は、アーモンドの粉入りのような、ポロポロした香ばしい食感でした。いずれも、これぞ「異国の菓子」という雰囲気です。
食べ終えてから、あらためてパンフレットを見ると、1968年創業とのこと。韓国の飲食店としては非常な老舗です。ソウル中心部で「月餅が食べたい」という気分の時に(そんな気分になる方はあまりいないかもしれませんが
)オススメです。