昨日午後から夜まで降り続き、朝には止んでいたソウルの雪。
前回の本格的降雪時(昨12月5日)ほど寒くないため、2~3日で消滅しそうな気もしますが、人が歩く場所の雪は、放置しておくと歩きにくいうえ、踏み固められてカチカチになると大変です。
前回降雪後に「人々が除雪を怠ったために転倒事故続出」という報道が度々された事もあり、今回はかなり迅速に人々が除雪を行なっているようです。
が、あまり雪の降らない都市を転々としてきた私は「除雪の仕上がりには、作業者の個性が表れる」ことを初めて知ったのでした。
数軒のアパートが並んでいても、建物前の歩道を見ると「人間ひとりが通れるだけの幅をとりあえず除雪」の棟と「歩道のほぼ全体を完全に除雪」の棟があります。各棟の1階にいる管理人のおじさんの個人差でしょうか。
アパートの敷地を出ると、商店、飲食店などが並んでいます。いつ見ても客の少ない食堂が、複数の従業員が出勤しているのに店の前が雪だらけで、人気のサムギョプサル店
の前は広範囲にわたってカンペキに除雪・・・という様子を見ると、サービス精神や勤勉さの重要性を実感します。
ハルモニが一人で営業のタラ鍋店などは大丈夫かと思ったら、隣りのマートのおじさんがとりあえず除雪していました。ソウル市内とはいえ、あまり入れ替わりなく個人営業している店が多い地域なので、近所づきあいがあるようです。
隣りの中華料理店(開店前で無人)に向かってシャベルで大量の雪を捨てる自動車整備工場のオヤジなど見ると、「誰の仕業かバレバレなのに、後でモメないのか
」と、ひと事ながら心配になります。
明洞あたりの大通りなら、店主以外の人々が機械的に除雪作業を行なう地区もあり、また、ビルの2階以上にある店も多いのですが、ソウルの超・中心部以外の地区や、裏通りの1階にある店では「正しく美しく除雪された店」が「勤勉で元気な店主の店」なのかもしれません。
と言っているうちにも、晴天で雪が溶けつつあるようですが、雪の日のショッピングやお食事の際は、店周囲の除雪状態も観察してみて下さいね