実は私、大の銭湯(チムジルバン)マニアであります。韓国の一人暮らしの住まいは浴槽がなくシャワーだけの家が多いため銭湯通いが始まったのですが・・・。まさかこんなにハマるとは・・・。
韓国銭湯の洗礼を受けたのは、弘大(ホンデ)の駐車場通りにあった、今はなき「テジュンサウナ(大衆サウナ)」。
地元のアジュンマ御用達のこの銭湯は、浴槽とサウナ、仮眠室と小さなジム(運動)スペースしかなく、大型チムジルバンと比べると地味なつくりでしたが、韓国の銭湯特有の解放感が新鮮でした。体をタオルで隠したりしないのは当たり前、湯船に浸かりながら持参のキムパッを食べたり、「丸見え」の姿勢で寝転んだりするなど、日本の風呂社会ではタブーとされているようなことが平気で行なわれていました。
やけに大きな水風呂は、燃焼系アジュンマの溜まり場となっており、バタ足するものあり、背泳ぎするものあり、水中エアロビクスさながらノリノリで踊るものあり・・・と、この場を利用してなんとかカロリー消費をねらうアジュンマたちの気合いが感じられました。爽やかな水しぶきとともにアジュンマのハツラツとした笑顔が眩しかったです。 私も全裸で泳いでセレブ気分に、、、なんてなれるわけがありません!
みんなが丹念にアカスリをする姿にも、夢中になりました。クネクネと身をよじって、痒いところにまで器用に手を届かせているっ!さっきまで浴槽でまったりしていた(一見ズボラそうな)アジュンマも、(もうアカがあんまり出なそうなヨボヨボの)ハルモニも、アカスリとなると真剣そのもの。人によっては1時間くらいせっせと擦っているのだから、なにか儀式のような感すらあります。アカスリの場において、「笑い」は必要ないと空気で悟りました・・・。
韓国の銭湯デビュー間もない頃、私には密かに憧れていることがありました。 それは、知らない人の背中を擦ってあげるということ。 韓国では他人同士が背中を擦りあうのが当たり前だと聞いていたので、私もそんな昔ながらの「裸の付き合い」をぜひとも体験してみたいと思っていたのです。
そしてついにその時を迎えることになります。 しかし、いざその場になると、渡された緑のアカスリタオルの年季の入り具合や、長年擦られ続けたであろう筋金入り(?)の背中を見て、怖気づいてしまい・・・。
結果は見事に惨敗・・・。 アカスリは難しい・・・。そして、アジュンマの背中は想像以上に広い・・・。 これが、アカスリデビューの感想です。
そんなわけで、ディープな韓国風呂社会に足を踏み入れてしまった私。 この後、韓国銭湯の深みにハマっていくとともに、挫折、失望、裏切り、事故、誘惑など、韓流ドラマさながら、ドロドロ満載の「銭湯道」を歩んでいくことになります。その話はまた次の機会に・・・。
☆地元銭湯を楽しむオキテ(入門編)☆
浴場→体を隠すと逆に目立つ
サウナ→好きなポーズでねっころがれ
浴槽→赤ん坊から老人まで「女の一生」を目で知れ
水風呂→全裸で泳ぐ快感に目覚めよ。滝に打たれてワイルドな水圧マッサージもよし
睡眠室→起きたら隣に知らないおばさんが居てもビビるな
注意!女だけの解放区に男は必要なし
今年最後の編集部日記となりました。来年もみなさんの韓国旅行のお手伝いができるようにがんばります! 2011年もコネストをよろしくおねがいします。セヘポッマーニパドゥセヨ(良い年になりますように)!
|
コメント(3)
10.12.28 / 胡桃さん
10.12.29 / エルままさん
私のデビューは往十里にある、炭釜チンジルバン(ビジョンホテルの裏側)です。
地元の臭いがプンプンしてました。
何も隠さず、堂々としてるアジュンマ…
浴室入口ドアにハミガキチューブが何本もぶらさがっていたり…
洗い場は決してキレイじゃなく、アイスのゴミが散乱してたり…(風呂場でアイスを食べるんですね)
水風呂では、もちろん泳いでいました。
サウナでは禁止されてる携帯電話片手に、永遠と愚痴をこぼすアジュンマ…
全部が全部衝撃と驚きでしたが、なんか憎めない。
そんな韓国が大好きです^^
ドロドロ満載の「銭湯道」、続きを楽しみにしてますね♪
10.12.29 / コネスト ミゴさん
こんにちは!新大久保にも韓国サウナがあるんですね!!日本に帰ったとき行っちゃいそうです^^::
チムジルバンはいつも「事件」と隣りあわせで、それが面白いですよね。ふふふ。
エルままさま
往十里のチムジルバンなんて、それだけでディープな雰囲気(笑)。行ってみなければ!
チムジルバンにまつわる衝撃エピソード、たくさんお持ちのようですね。面白いです^^