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韓国で暮らしていて視力が悪い韓国人からよく聞くセリフに、「自分は視力がマイナスだから…」というのがある。
しかもなぜだか知らないがこれを言う人は、ちょっと得意げにドヤ顔で言ってくる人が多い。



「いくら悪いとはいえ視力マイナスって…。中2気味に『悪い方がカッコイイ』みたいなやつ?大体視力がマイナスになったらもう目が見えないってことになってしまうのではないか?」と、いつも思いながらそのままやり過ごして来ていたのですが、先日また同じようなやり取りがあって気になったのでこれを機にとちょっと調べてみました。

結論から言うと、やはり韓国でも「視力がマイナスと言うのはない」ということでありました。
一般的に視力検査をする際に利用される視力検査表を見ればわかりますが、0.1から2.0までの視力単位だけが存在し、マイナスと言う表示はどこにもありません。

では、韓国の人が「視力がマイナス」と口にするのはどこから来ているのでしょう?
その正体はレンズの屈折の程度を表す単位の「マイナス」のようです。

視力を矯正するために私たちが着ける眼鏡・コンタクトのレンズは、球面度数や屈折率を表すディオプトリー(ティオプターとも言う)と言われる単位で測定・表示がされるそうです。

このディオプトリーが近視の場合、「マイナス」数値になるのだそう。
近視は視力を矯正するために凹(おう)レンズを使うためマイナスになり、
遠視の場合は凸(とつ)レンズを使うためプラスで表示されるのだそう。

なので近視の人が眼鏡やコンタクトを作る際に使われる凹レンズの屈折範囲を表現する単位であるこの「マイナス」は、視力とは関係がないのであります。

ただ屈折の度合いを表す数字がプラスやマイナスの後ろにつくことで視力の悪さを表すため、この数字が大きければ大きいほど視力が悪くなったという意味にはなるそうです。
「度の強い」眼鏡っていうのがまさにこれですね。

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【写真】コンタクトレンズにある「マイナス」表記


逆に言えば、プラスであってもその後に付く数字が大きい=より目が悪いということになるのです。

では、万一視力検査をする際に視力検査表の0.1の数字や記号が見えない場合には視力はいくつになるのか?
ゼロやマイナスになるのでしょうか?
この場合は、検査者と視力検査表の距離を縮めながら測定し、視力は0.0以上0.1以下の数字で表示をすることになるそうです。

はぁ~なんだかスッキリしました。
まさにボンヤリとしていた視界がパーッとひらけたような気分です。

ただ、次に「自分は視力がマイナスだから…」という人に出会った際にはこちらがドヤ顔で「いや視力にマイナスないから!」と言うのもなんだか野暮なのでどうしようか悩んでいます…。



編集部:つるばら

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