仁寺洞のメインストリートから10メートルほど入った小路に、いつも気になる茶店があります。
小路への入口に「鍋ピンス」タイプのかき氷の見本が出ているので、ビョルタバン・ミスリー系のレトロ茶店かと思われますが、店の前には変なイラスト(複数)や猛犬の姿が見られます。
韓国人の知人から「あれはマジメな伝統茶店だ」と聞き、勇気を出して訪ねてみました。
店の中は学校でした。
店の入口には駄菓子屋のような売場があり、テーブルにはレトロなスナック菓子や飯盒(はんごう)、ストーブの上にはアルミの弁当箱が置かれています。天井には所せましと映画ポスターが貼られています。
「落ち着き」「くつろぎ」よりも「ヤバい所に来てしまった
」と感じさせるレトロさですが、それはさておき、卓上の日本語メニューが何だかフシギです。
たとえば、「温かく飲む道 強力すいせん」のひとつ、カリン茶。
「かすかに広がる甘いモカの香り。カゼ予防にいいとうわさが広がっています」
短い文のなかに「広がる」が2度出てくること、カリンが風邪やノドに良いのは「うわさ」というより「定着した民間療法」であることはさておき、カリン茶からモカの香り??カリンの韓国語「모과(モグァ)」のことであってほしいものです。
そして、「녹차 りすく茶」。危険(risk)を冒して飲む茶とは思えないので、「りょく茶」だろうと分かっていながらも、何だかドキドキします。
上記の2つは見なかったことにして、「百草茶(7000ウォン)」を注文。
インテリアとメニューは不可解でしたが、出てきたお茶はごくマトモでした。
メニューいわく、百草茶は「頭がスッキリする」効果があるそうです。ナゾのメニューに心を奪われ、実際に頭スッキリ効果があったか分かりませんでしたが
店を出てから、ふとレシートを見ると、店名欄に「엣찻집」とあります。
엣찻집(イェチャッチッ)は、確かこの店のすぐ近くにある別の茶店
http://comm.konest.com/forumd/6913
です。
むこうはごく正統派の伝統茶店だったはずですが、姉妹店でしょうか(というか、このポンタバン、コネスト地図の「イェチャッチッ」がある場所に位置している気が・・・)?
だとすると、デザートメニューにあった「韓菓もりあわせ」等もマトモなのかもしれません。
会計時に「次回訪問時 5000ウォン割引」というクーポンを貰ったので、再訪して別の伝統茶と韓菓を試してみようかと思いました。