我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。
数年前から「
望遠洞(マンウォンドン)
」が注目を集めている。弘大(ホンデ)商圏の拡大、在来市場の活性化、比較的安い賃貸料、爆発的にヒットした韓国カフェ・・・など様々な要因が折り重なっていると推測する、5年くらい前までは日本からの観光客などほとんど見かけなかったが、今では街を歩けば、必ず一回は日本語を聞くようになった。そんなソウル地下鉄6号線・望遠駅周辺、望理団通り(マンニダンキル)と呼ばれる一帯を、Yoメン視線で追いかけてみよう。
◆レンガ造りの建物が残る住宅街
韓国ではヴィラと呼ばれる建物。茶色い雰囲気の街の風景をバックに、まれにモデルさんたちが何かの撮影をしていることも多い。
風情ある昔ながらの一軒家も所々に残っているが、一部の家々はリフォームしてカフェになったり、美容室になったり変化している。
望遠駅から望遠市場へと向かう道。両脇には様々なお店があり、道端では果物や野菜などを販売している露天商も多い。
B1A4やオーマイガールなどが所属している「
WMエンターテインメント」の社屋。目の前にあるコンビニエンスストア「CU」で、ファンが出待ち、見学している光景をよく見かける。
◆大人気!望遠市場
人気の在来市場「
望遠市場(マンウォンシジャン)」の北側ゲート。毎日とても活気があり、在住者としては野菜も果物もお肉も魚も安くて、とても助かる。観光客にもグルメ店や食べ歩き店などがあって、とても面白いと思う。
北側ゲート付近にある行列店の「
望遠コロッケ」。一個500ウォンからと激安の上、ボリュームがあって美味しい。種類もいっぱいあって、Yoメン的には韓国ならではのキムチコロッケをオススメしたい。ピリ辛ぐらいなので、辛いのが苦手な方でも大丈夫だ。
タッカンジョンの行列店「
キュスタッカンジョン」。韓国の人気バラエティ番組にも出て一気に火がついた。8種類くらいのソースから好みの味付けを選べるのがポイントで、我輩はホワイトソースのタッカンジョンが好きだ。紙コップサイズの量から販売してくれるので、おやつにも持ってこいである。
以前は、望遠洞で一番有名なお店といえば、この「
ハルモニピンデトッ」だった。マッコリとチヂミを出すお店で、望遠洞で唯一、年商○億を稼いだ、とかでTVや新聞でもたくさん取り上げられた店舗。今でもその人気は衰えず、通るたびに中から陽気な笑い声がよく聞こえてくる。
そして駅近くにある「
京畿餅店(キョンギトッチッ)」も名匠の味が味わえる、とても有名なショップだ。早朝から営業をはじめ夕方には閉まってしまうのだが、普段からお餅を食べなれている年配の韓国人にも、お礼などの機会にこの店舗の商品をプレゼントすると、どこで買ったのか?と後からよく問い合わせを受けるほどだ。
◆若い世代に人気のお店はココ
SNSで大ヒットしたご存知「
カフェ・ジャパンギ(自販機)」。ヒットしたのは2年位前になると思うが、今も人気は続いている。独特なコンセプトはもちろん、店内で販売しているティラミスもとても美味しいのが長続きの秘訣ではなかろうか。「インスタ映えカフェ」は面白いだけで、美味しくない店舗も中にはあるのだが、そういったお店はやはり寿命が短い。
そのジャパンギの、はす向かいにあるのが「
ソウルコーヒー 望遠店」。益善洞の韓屋村で、あんバターが話題になっているカフェだが、望遠洞にも支店があり、ここは人も少なく落ち着いて味わえる。
望遠洞で今、最も日本からの観光客が多いお店がこの「
ATMOSphere」。可愛らしいキャラクターのマカロンが約10種類ほどあって、写真映えもするし、マカロンも美味しい。地下鉄駅からやや離れているが、大通り沿いにあるので分かりやすい。
住宅街にある「
ZERO SPACE」という雑貨店。ユニークなデザインのアイテムが揃い、パスポートケースやノート、メモ帳とかの小物が観光客に人気。地下鉄路線図を美しくデザインしたアイテムも秀逸。我輩も好きなお店で、最近は絵画を買って家に飾ってみようか悩んでいる。
◆一回りするなら腹ごしらえをしなきゃ!ご飯を食べるならココ
「
クルベッ」は、地下鉄駅近くにある定食店で我輩も月に1~2度はふらっと立ち寄って食べる。焼肉定食、キムチチゲ定食、テンジャンチゲ定食が美味しい。感じの良いご夫婦で一生懸命に切り盛りされておられ、話を伺ったところ、ご主人は以前、韓国の某有名焼肉チェーン店(ヒミツ)でご勤務されていて、独立されたとのこと。どうりで美味しいわけだ!
韓国全国に「キサシッタン」と呼ばれるお店がある。漢字で書くと「技師食堂」。日本語にすると「運転手食堂」。タクシーやトラックの運転手が、駐車場なしに気軽に店の前に止めて、食事ができるというのがそもそものコンセプト。もちろん一般客も利用できる。
職業柄、各地の美味しい店を知っている運転手たち。そのため「キサシッタン」と付いている看板のお店は、比較的安くて美味しいお店が多く、そういったお店は各地にたくさんある。望遠洞にも運転手食堂の通りが漢江公園入口付近にあり、中でもこの「
マンボッ運転手食堂」がダントツで有名だ。
サムギョプサルなどのお肉メニューなどもあるが、この店の一番人気は「コチュジャンプルベッ」。ややピリ辛ではあるが、サンチュに包みながら食べると、これまたご飯がよく進む。「コチュジャン・ジュセヨ」と言えば、料理が出てくるので、是非一度ご訪問あれ。
というわけで、観光地ではない、ソウルの昔ながらの住宅街を散歩しながら、韓国料理や韓国カフェめぐりができる街・望遠洞。ソウルの観光エリアはほぼ巡って、新しい刺激に飢えている方には、穴場スポットとして新鮮に感じられるであろう。 個人で訪問しづらければ、各スポットとセットになっている「
伝統市場+韓国大型マート お買い物ツアー」や、
「
ナイトツアー 望遠洞・城山大橋・南山城郭コース
」を通じて訪問されるのも良かろう。
ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。