我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。
2017年は韓国地方各地のトレイルランニング大会に出場してきたが、今年の締めくくりのレースとして、11月に開催された「第一回コリア・アルプス・ハイ・トレイル(Korea Alps High Trail)大会」に参加すべく、
蔚山(ウルサン)・
密陽(ミリャン)へ行ってきた。レースの合間合間に写真を撮ったので「嶺南(ヨンナム)アルプス」と呼ばれる稜線が美しい山々、肝月山(カノルサン)~天皇山(チョナンサン)~霊鷲山(ヨンチュッサン)~神仏山(シンブルサン)を一周する40kmの景色をご紹介するとしよう。
◆「嶺南アルプス複合ウェルカムセンター」から「肝月山(カノルサン)」へ
スタート前。
写真左上に見える
頂上をまず目指す |
登山道を抜け
林道に入り ひたすら登る |
肝月峠(カノルジェ) |
下界・蔚山駅方面 |
大会前日から現地入り
KTX・
SRT蔚山(ウルサン)駅周辺で前泊。蔚山駅構内の飲食店は朝6時からやっているので、駅構内で朝食を取って一日中レースを走るエネルギーを摂取。駅前のバス停からレーススタート地点の「ウェルカムセンター」まで行く市内バスに乗車し、約30分程度で到着した。
今年から新たに始まった第一回大会で300名弱の参加者が集まったが、中には韓国トレラン会の有名選手もいて間近でお会いできて感激した。レース受付を済ませ、ゼッケンや記念品の数々を受け取り、山頂は風がかなり冷たく強い、という情報を聞いて、寒さ対策などのレース装備を整えたら、あっという間にスタートの8時になって出発!標高1,083メートルの「肝月山(カノルサン)」までまずは一気に登る。
「肝月峠(カノルジェ)」と呼ばれる場所は、韓国でも最も美しいススキ高原で有名な場所で、写真愛好家やハイカーたちに人気の場所。大会は混雑を避け、ススキが枯れた時期に行われたのだが、一度、ススキが美しい時期にもう一度見に来たいと思う。
◆「天皇山(チョナンサン)」へ
天皇山の頂上 |
周辺景色 |
肝月山(カノルサン)頂上まで上り、やや下ったら再び、天皇山(チョナンサン)を目指す。一生懸命に走っていたので、写真はあまり取れなかったが、「アルプス」の名前を借りるにふさわしく、山並みがとても美しい山道であった。
標高1,000メートルを超える頂上から、標高200メートルのところまで今度は一気に下山。全体で40kmのコースのうち、25kmを終えて3つ目の休憩ポイントで食事や着替えを済ませ、再び標高1,000を超える霊鷲山(ヨンチュッサン)までの上りがはじまった。前半のような力強さはなくなり、ゆっくり歩きながら20人くらいに抜かれたが、寒風が吹き荒れる霊鷲山(ヨンチュッサン)頂上まで何とかたどり着いた。
◆「霊鷲山(ヨンチュッサン)」⇒「神仏山(シンブルサン)」⇒ゴール!
霊鷲山頂上 |
神仏山を眺める |
神仏山頂上 標高は1,159メートル |
神仏山から見下ろす 肝月峠・肝月山 |
上りはとてもしんどかったが、霊鷲山の頂上からまた気力が回復し、上りも下りも走れるようになり、特に神仏山から見下ろす肝月峠・肝月山の景色は本当に素晴らしく、改めてまた来て見ようと思えた。ラストは再び、一番初めに登ってきた道を700メートル下る。膝はまったく問題なかったので、全力疾走し、ここで10人くらい取り返してのゴール。
40kmのコースなので目標は8時間完走だったが、約10分ほどオーバー。ほぼ目標ペースで走りきり、約300人参加して80位程度だったので、まぁまぁの成績となった。大会自体は休憩ポイントのサポートもしっかりしており、全体を通して、各スタッフが明るく元気に盛り上げてくれて、とても良い大会だったので感謝しつつ、来年も是非参加してみたい、と思えるものであった。
秋は終わり、極寒の年末年始に向けて、ソウルは雪が降り、気温も零下の日々が本格的にはじまったが、寒さに負けず引き続きトレーニングを積み、来年も韓国各地の山々を転戦してみようと思う。
ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。