我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。
毎年6月に釜山(プサン)のお隣、巨済島(コジェド)で、韓国トレイルランニングの人気大会が開かれていて参戦。初めての巨済島訪問となった。
深夜2時にスタートする70kmフルコースと、朝8時にスタートする39kmハーフコースがあるのだが、我輩は今回初参加で様子見もかねてハーフコースに参加。大会前日に巨済島入り(ソウルから巨済島へは「南部ターミナル」から直通の高速バスで4時間30分だ)をして一泊。翌朝早朝にエントリー手続きを済ませて、菱浦(ヌンポ)という場所のスタートラインに立ったのであった。
猛者たちの熱気が漂うスタート直前 |
海岸沿い、気持ちよいスタート直後のコース |
有名な長承浦(チャンスンポ)港が見えてきた |
最初の難関・玉女峰(オンニョボン)555mから |
<序盤:スタート~15km>
これまで様々なマラソン、トレイルランニングの大会に出場してきたが、海沿いを走るのが今回はじめて。スタート直後に小高い丘の上から海を眺めながらのランニングは、とても気持ちよかった。このまま30km続けば良いのに・・・と思っていたのも束の間、海岸コースはわずか10km程度で終了。海抜0メートルの港から標高555メートルまで一気に登る最初の難関・玉女峰(オンニョボン)が現れ、上りが苦手な我輩にはしんどかった。
休憩がてら、玉水峰の頂上から造船所が集まる港湾部の写真を1枚。巨済島は造船業の島として知られ、市内中心部の古県(コヒョン)などでは工場の制服を着た作業員たちであふれている。
2つめの休憩所 |
3つめの休憩所 |
<中盤:15km~30km>
玉女峰を登りきると、今度は登った分を長い距離をかけて下り、その後はひたすら山間部でのどかなコースが続いた。途中、同じペースのランナーと雑談をしながら走ったからか、あっという間に30km地点まで到着した。
39kmのハーフコースは途中に4箇所の休憩ポイントがあり、最初の休憩ポイントは通過し、2つめで果物と水を補給。3つめでは水の補給と、現地のおばさまお手製のクッパが振舞われていて、ここまで走りながら栄養補給はしていたが、やはりご飯には勝てないもの。30km地点の3つめの休憩所で、5分ほど椅子に座って美味しいクッパで栄養補給し、ラストに待っている大きな山を2つ越えるための準備をした。
老子山(ノジャサン)565mと加羅山(カラサン)585mの中間展望台にて |
巨済島の青い海はとてもキレイ。もっとゆっくりしたかった。 |
ゴール地点の風車「風の丘(パラメオンドッ)」が 見えてきた |
なんとか完走! (写真はゴール後の撤収時に撮影) |
<終盤:30km~39kmゴール>
3つ目の休憩所を出発すると、まず一つ目の山・老子山(ノジャサン)565mまで一気に登る。これがまた岩がゴロゴロした岩山でひたすら歩きながら頂上へ。開放的な頂上からは東西に巨済島の青い海を見下ろせ、素晴らしい景色であった。そこから2つ目の山・加羅山(カラサン)585mへと移動。標高差20メートルだけ、そのまま上がればよいのに、一度かなり下ってからまた上り(途中、お願いもう下らないで・・・と何度思ったことか)、さらには道は岩がゴロゴロしている細い獣道で「こんな道どうやったら走れるのだろう?」と体力・筋力は残っていたものの、技術不足という課題を改めて痛感。
下山し、巨済島の人気観光名所「風の丘(
地図)」の風車が見えてくると、既にゴールしたランナーたちから「あと少しだ、ファイティン!」という激励をたくさん受けながらゴール。想定内のタイムで無事完走し、満足の行くレースとなった。
メダルをもらい、着替えを済ませ、簡単な軽食を頂いた後、まだ続々とゴールを目指すランナーたちに我輩も激励の一声をかけながら、大会シャトルバスに乗車して巨済市内中心部へ復帰したのであった。
バラエティに富んだコースで、途中コースに迷うことは無く青い海を見ながら走れ、休憩所もとても良く、そして大会カメラマンが写真もたくさん撮ってくれて、総じて素晴らしい大会であった。我輩の課題は上りとガレ場を走る技術の2つ。現在も引き続きトレーニングを積んでいるが、来年は70kmフルコースに出場して、フルコース完走者だけが受け取れる限定Tシャツを着てみたいものだ。
ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。