江原道の旌善で五感満足

我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。

江原道の旌善(チョンソン)という山間部の都市に行って来た。
旌善といえば、市内中心部の市場で開かれる「五日市(オイルジャン)(地図)」が有名で、名物の山菜・コンドゥレ(朝鮮アザミ)が美味しく、炭鉱や洞窟、スキー場やレールバイクなど自然豊かなスポットが多いのだが、クルマがない旅行者には不便であるのがやや難点ではあるが、しばしお付き合い頂きたい。

こじんまりとした旌善のバスターミナル(地図)

観光列車が停車する旌善駅(地図)

市内中心部にある市場の入口

山菜の販売などを中心に活気がある市場だ。

街の中心部に市場があり、その周辺に飲食店やショップが広がる小さな街だ。鉄道駅は東側に、バスターミナルは西側にあり、どちらを利用しても市内中心部までは少し距離がある。市内中心部の見所はやはり市場だ。腹ごしらえがてら、ここでコンドゥレパッなどを食べるのが良かろう。そして我輩がまず向かったのは、街の南部に数年前に新しくできた新名所、「アリヒルズ(地図)」である。

アリヒルズのスカイウォーク入口

靴の上にこんなのを履かされ

ガラス張りの展望台スカイウォークへ

ここにも朝鮮半島の地形があった

スカイウォークの隣には ジップワイヤー乗り場がある。

ここから下界まで一気に急降下する 人気アトラクションである。

山の中にある展望台から山並みが連なる絶景を楽しめ、かつその展望台は足元が透けているスカイウォークになっており、さらに韓国人が大好きな「朝鮮半島の地形」まで見られるということで、絶大な人気を誇る観光名所である。高所恐怖症の方には申し訳ないが、目の前に広がる雄大な自然を前にすると、とても爽快で「美しい自然は偉大だなぁ」と改めて感じ入ってしまった。

旌善線の終着駅であるアウラジ駅(地図)に到着

駅の隣にある魚の模様をしたカフェが有名

さらに奥へ、九切里駅(地図)へ到着

旌善レールバイクの乗り場になっている

バッタのような形をしたカフェがあり、

さらに奥には汽車ペンションもあった。

廃線を活用した娯楽施設レールバイクが今では韓国の各地で楽しめ、あまり珍しくなくなったが、そのレールバイクの先駆け的な存在がここ旌善のレールバイクだ。今年はなんと旌善レールバイク誕生10周年なんだそうだ。観光列車の終着駅はアウラジ駅なのだが、そのさらに奥にある九切里(クジョルリ)駅がレールバイク乗り場になっている。アウラジ駅も九切里駅も大きく目を引く建物のカフェが隣接していて面白い。

暑い夏に訪問しても涼しくて避暑地にぴったりな旌善であるが、一番のお勧めの季節は、秋の紅葉の季節だ。色とりどりに鮮やかに染まる山肌を見ながらのアリヒルズ展望台やレールバイクは、きっと素晴らしい景色だろうな、と想像しながら、またいつか紅葉の季節に訪れて、もっと美しい旌善の景色を見てみようと思う。

ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。