我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。
2015年初春。都会の喧騒・日常からの解放・・・などなど気分転換も兼ねて、ふと思いついたかのように一人、「安東(アンドン)」へとクルマを走らせた。山間部ののどかな景色を眺めに。ソウルを出発し、高速道路もさほど混まなかったのと、途中サービスエリアに一度も立ち寄らずにひたすら運転したのもあり、4時間弱で安東を代表する観光名所、「河回(ハフェ)マウル」に到着した。
シャトルバスに乗って、マウルの入口に到着 |
民宿を営んでいる藁葺き屋根の家が多い |
かつて両班(ヤンバン)が暮らし、 子孫が受け継いで住む家屋 |
仮面踊り用のお面を買おうか迷ったが、 結局買わなかった。 |
ここを訪れるのは恐らく3度目くらいになるが、村の中へ足を踏み込んだ瞬間に毎度変わらずに感じるのは、この空間だけ時が止まっている点だ。観光用にある程度、整備されている点を差し引いても、周辺の山々、村の周りを流れる川、そして松林と昔ながらの家屋の数々は、都会の喧騒を忘れるのに十分だ。ゆっくりと歩きながら、穏やかな気持ちになっていく空間だ。音楽を聴くこともなく、風の音・村の香りだけを感じながら軽めに1時間ほど一回りして村を後にした。
河回マウルからクルマで約30分ほどで安東市内の繁華街に到着。安東駅前に繁華街が形成されている。ショッピングストリートや飲食店街、市場のチムタク通りなど全てが一箇所に凝縮されていて面白い街だ。実は最近、市内に話題になっている新スポットがあるという情報を小耳に挟み、実際にどんな雰囲気なのかを確かめに足を伸ばしてみた。「新世洞壁画マウル」である。
小学校を過ぎると壁画マウルの入口に到着 |
ゆるやかな上り坂を登っていく |
スリル満点?丘の上の細い道も通る |
若者たちの注目を集める新スポットであった |
安東駅から北東部へ、安東東部小学校の東側にある小高い丘一帯が壁画マウルとなっていて、そこには10代・20代の若い層がカメラを片手に多く集まっていた。上り坂を登っていき、途中、民家のすぐ隣の細い崖道を歩いたりなどしたが、規模はそれほど大きくはないが、駅チカで気軽に散歩がてら立ち寄られるスポットであった。
「マンモス製菓」外観、繁華街に位置 |
お目当てはこのクリームチーズパン |
安東の3大名物料理といえば、「安東カンコドゥンオ(塩サバ)」、「安東クッシ(麺)」、「安東チムタク」である。今回は一人で来たため、大人数で食べるのが良いチムタクはパス。カンコドゥンオもこれまでたくさん食べてきたので、今回は安東クッシを堪能することに。ソウルでもたまに食べるがやはり本場は安くて量が多くて、そして何より美味しい。素晴らしい店で食事ができた。麺好きな方には是非、一度安東で本場のアンドンクッシを食していただきたい。
食後のデザートに良いのは、韓国全国区の人気を誇るパン屋・マンモス製菓のクリームチーズパンだ。甘酸っぱい中身とやわらかいパンが絶妙にマッチしており、何度食べても美味しい。安東に来たら、このパン屋も外してはいけない。
ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。