我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。
「漢江(ハンガン)という大河の南に位置する」という地理的な特徴がそのまま市の名前になった河南(ハナム)市は、ソウル市・蚕室(チャムシル)の東部に位置し、河南市庁周辺(地図)が市の中心部。旧市街地と漢江の間の広大な敷地は現在、「渼沙江辺(ミサカンビョン)都市」という超大型の再開発プロジェクトが進められており、新たな新都市が完成したら、市の人口もぐっと増えソウルへの通勤客も増える一方で、東部方面の渋滞も激しくなることが予想されている。
河南市でもっとも有名なスポットといえば、地図上でも一際目を引く全長2km以上にわたる広大な「渼沙里ボート競艇場(
地図)」だ。観光客にはやや交通の便が悪い場所にあるが、競艇が開催される日は蚕室(チャムシル)方面からシャトルバスも運行されているので、韓国の競艇に興味がある方は一度、行ってみるのもよろしかろう。そんな有名な競艇場のほかに、新たに注目を集めている新スポットが、昨年完成した「
河南(ハナム)ユニオンタワー(
地図)」である。
真下から見上げたタワー。 上に展望台あり。 |
八堂大橋と、山の間から流れてくる漢江の上流。 美しい山河に癒される景色だ。 |
その反対側。競艇場の端から 端までよく見下ろせる。 |
真下を見ると周辺は再開発中。 数年後にはアパートで埋め尽くされそうだ。 |
河南ユニオンタワーは元々2011年より始まった現代的な環境基礎施設(生活廃棄、悪臭防止、下水処理など)の工事の一環で作られた公園に建てられたタワーで2014年に完成した。高さ105mのところに設置された展望台(無料観覧)に上ってみると、そこは河南市や対岸の南楊州(ナミャンジュ)市を見下ろせる絶景スポットであった。市内中心部を見渡すと再開発状況が分かるほか、東側の八堂(パルタン)ダム方面の美しい山河が広がる、のどかな風景が特に気に入り、しばし時間が過ぎるのを忘れ、見入ってしまった。
外観が何とも日本式の家屋 |
ウェルビーイングな、おかずの数々 |
河南市の美味しいお店は市内各地に散らばっている(ちなみにコミュニティにも投稿されている「河南テジチッ」は、河南市に本店があるので店名に「河南」が入っている)。ランチは市内中心部にある「東京州山菜ナムルチッ(地図)」という山菜ナムルをたくさん味わえる店で食べてきた。すべて自前の農園で栽培している有機能野菜のみを使って料理を出しており、運ばれてきたおかずの数は何と20を越え、食べる前からまず目を楽しませてくれる。おかずを野菜に包みながら、身体に優しいウェルビーイングな韓定食を1つずつゆっくりと満喫してきた。
「栄養石釜山菜ナムル韓定食」2人前に「トドックイ(ピリ辛のツルニンジン焼き)」を追加し、しめて33,000ウォンだったが、料金以上の満足感で久しぶりに見る日本式の家屋とあわせて、なんとも一石二鳥な店舗であった。展望台の上から眺めた景色に満足し、昼食にも満足し、良いこと尽くめでソウルに戻ったのであった。
ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。