韓国旅行口コミ掲示板「コネストコミュニティ」
我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。 6月の中旬だというのに暑いソウル。日中の気温が25度越えするだけでなく、30度を超える日も増え始め、初夏を通り越しての夏到来なのだろうか?そんな暑い日には冷たくサッパリしたものを食べに行こう、ということで、Yoメンは以前より密かに狙っていた「玉泉冷麺(オッチョンネンミョン)」を食べに、京畿道(キョンギド)の東部、楊平(ヤンピョン)へと行ってきた。「玉泉冷麺」は楊平のご当地名物料理の1つで、北朝鮮の黄海道(ファンヘド)式の冷麺だ。ソウル市内で良く見かける平壌(ピョンヤン)式冷麺、咸興(ハムン)式冷麺のどちらでもない味ということで、初めて出会う味に高まる鼓動を抑えつつ、今回は単独で楊平へと、朝、自宅を出発する。
◆9:48 電鉄中央線往十里(ワンシムニ)駅発 ⇒ 10:46 我新(アシン)駅着 週末午前の中央線は必ずと言って良いほど、登山武装した中高年でいっぱいだ。乗り換え乗車した往十里駅から我新駅までは約1時間の行程だが、登山客で満員となった車内で立ち続け、八堂(パルタン)駅、雲吉山(ウンギルサン)駅、両水(ヤンス)駅の3つで、登山客がガッツリ降りると、目的地の我新駅(地図)に到着である。 我新駅は、駅の箱自体は立派なのだが駅前は何にもないという・・・韓国の地方の鉄道駅でよく見られる「駅先行・周辺開発後回しパターン」の駅だ。我新駅から玉泉冷麺が集まっている玉泉里(オッチョンニ)までは徒歩で約30分。もともと歩いていく予定だったので、のどかな景色に癒されながら、テクテクと歩いていくことにする。
◆11:20 黄海食堂(ファンフェシッタン)にて、念願の玉泉冷麺にご対面 自然豊かな玉泉里を流れる河川沿いを歩く事、約30分。目的としていた玉泉冷麺の名店の1つ、黄海食堂の本店に到着した。この店にしたのは元祖という名前が至る所で使われている中、「どうやらこの店が本当の元祖らしい」という元祖確率が高かったためだ。店は11時開店だというのに、広い店内には既にかなりの客が入っている。さっそく水冷麺(ムルレンミョン)8,000ウォンと、ワンジャ・ピョニュッセット16,000ウォンを注文すると、あっという間に運ばれてきた。 麺の主材料は平壌式冷麺と同じ、蕎麦粉なのだが糸のような極細麺ではなく、冷麺にしては驚きの太さ。また、麺のコシもとても強く、しっかりと歯で噛んで食べる充足感がある。スープは牛肉・鶏肉・豚肉など様々な肉から出汁をとる平壌式に比べ、黄海道式は豚肉のみから出汁を取るため、その出汁が染み込んだ極太麺からは、シンプルであっさりしながらも、ほのかに甘みを感じられる一品だ。なお、Yoメンは辛いヤンニョムを混ぜて食べるビビン冷麺が食べられないので、諸君の中にチャレンジャーがいたら、是非ビビン冷麺と水冷麺を食べ比べてみてはどうだろうか?より玉泉冷麺の特徴を把握できることであろう。
玉泉冷麺の店舗に入ったら、必ず注文したいサイドメニューがある。それがワンジャだ。ワンジャとは肉と豆腐と卵をハンバーグサイズに丸めて焼いたもので、かなりのボリューム感だ。他ではなかなか食べられない貴重な郷土料理なので、是非とも食べてみよう。ワンジャだけの注文もできるし、ピョニュッだけの注文も可能だが、半分半分のセットが、2つの味を楽しめるのでオススメだ。
玉泉里には玉泉冷麺を出す店舗が点在しており、これを総称して玉泉冷麺マウルと呼ばれている。食後、玉泉里を軽く一周、散歩してみたので他の店舗も、外観のみ軽く紹介ししよう。なお、今回訪問した黄海食堂は、我新駅近くの国道沿いに分店があり、駅チカ店舗が良い場合は、分店の方に行くと良いだろう。
◆13:32 我新駅出発 ⇒ 帰宅 玉泉里を軽く散歩した後は再び駅方面へと戻り、雄大な南漢江を眺めてから駅に向かった。いくつか途中で撮った写真を紹介して、今回の編集部日記をまとめとすることにしよう。極太の玉泉冷麺・・・初めて食べてみての感想は大満足の一言に尽きる。店舗ごとに微妙に味が異なるらしいので、機会を見つけては別の店舗にも足を運んで、玉泉冷麺を堪能してみたいと思う。
ありとあらゆる地方都市を訪問しながら、現地の観光名所・名物料理を紹介する特別任務。韓国の地方各地の情報が日本で広まるその日まで、Yoメンが休むことはない。