我輩はコネスト特別捜査官Yoメン。
普段はブラインド越しにソウルの街を観察しているが、ひとたび事件が起きたり、気になることがあれば、どんな難題だろうが即座に現場に赴いて解決する。そんな我輩のことを人々はYoメンと呼ぶ。
さて諸君。子どもたちもそろそろ夏休みの宿題に追われる今週末、韓国の大邱(テグ)では世界陸上が開幕する。日本と韓国は時差がないので、2年前のベルリン大会の時のように深夜遅くまで観戦して翌朝寝不足、ということがないのも日本の陸上ファンには追い風。今年も日本のTV画面では、あの名物キャスターが誰よりも熱く世界陸上の魅力を伝えてくれるのではないか?そこで今回は大邱の魅力について簡単に紹介することにしよう。
ソウルから高速鉄道KTXに乗れば東大邱(トンテグ)駅までは約1時間40分。高速バスだと約3時間40分のところにある大邱(位置)は、ソウル・釜山(プサン)・仁川(インチョン)に次ぐ韓国で4番目に人口の多い大都市だ。市内中心部にある「大邱百貨店」(位置)を中心に、東城路(トンソンノ)と呼ばれるソウルの明洞(ミョンドン)のような繁華街が広がっており、釜山に勝るとも劣らないほど活気がある。今月初めに大邱を訪問したときには、街のいたるところで世界陸上の広告などをみかけ、街全体が世界陸上モードに突入しているのを感じられた。
繁華街の東城路(トンソンノ)には特設ブースが設置 |
バス停まで世界陸上仕様 |
また大邱は特産品のリンゴや、盆地のため夏場は韓国で最も暑い都市としても有名。ミスコリアを多く輩出しているため、美人の産地とも言われるが、その秘訣はリンゴよりも、ご当地グルメのコプチャン・マッチャンにあるのではないか?と噂されている。大邱地下鉄1号線アンジラン駅近くには専門店が集まったコプチャン・マッチャン横丁(位置)があるので、夜は美味しくて美容にも効果があると言われるプリプリのホルモンを心行くまで楽しんでほしい。
アンジラン駅のコプチャン横丁入口 |
プリプリのマッチャンを是非! |
世界陸上のメインスタジアムとなるのは、市内の南西部の山間部にある大邱スタジアム(位置)だ。2002年の日韓ワールドカップのために新設された競技場で、ユニバーシアード大会なども開催されるなど各種大会開催の実績があり、今回の世界陸上の運営もまず問題ないだろう。スタジアムに入って目を見張るのは青色のトラックだ。日本では茶色いトラックが一般的だが、世界には様々な色のトラックがあり、特に青色は精神を落ち着ける効果があるような事も伝えられているので、100メートル走の世界新記録保持者のウサイン・ボルトをはじめ、多くの選手に世界新記録が次々と生まれれば、よりいっそう記憶に残る大会となり、盛り上がることは間違いなかろう。今から楽しみである。
スタジアム入口 |
スタジアム内 |
ゲームも楽しめる広報館はスタジアム内に併設 |
活躍が期待されるウサイン・ボルト |
滅多に来れない大邱までわざわざ来たのなら、大邱ならではの観光もして帰りたいもの。大邱韓国のNo.1といえばやはり市内を一望できる「大邱タワー」(位置)を置いてほかにあるまい。展望台の外に出てスカイジャンプというロープで地上まで一気に降りるスリル満点の器具もあるので、我こそはという挑戦者の方、是非試していただきたい。市内北部にある八公山(パルコンサン)(位置)はロープウェー(韓国語ではケーブルカー)もあり、登山せずとも気軽に山の上から大邱市内を見下ろすことができるのが人気を呼んでいる。世界遺産にも登録されている海印寺(ヘインサ)(位置)へは地下鉄2号線聖堂池(ソンダンモッ)駅隣接の西部停留場(西部市外バスターミナル)から海印寺行きの市外バスに乗って行くことができる。また慶州(キョンジュ)(位置)へはKTXでたったの20分。安東(アンドン)(位置)へは高速バスで約1時間30分と周辺都市への日帰り旅行をするのにも良い。
スリル満点の大邱タワー・スカイジャンプ |
八公山ロープウェー頂上駅 |
こんなに魅力が詰まった大邱。これまでソウルや慶州・釜山を往復していた諸君にとってはただの通過駅だっただろうが、世界陸上を機に、これからは是非、大邱を旅の目的地にしてみてはどうだろうか?これまで接することがなかった新たな韓国の魅力を発見できること間違いないだろう。我輩も自信をもって大邱旅行をオススメするぞ。
世界陸上開催中に事件が勃発するかもしれない大邱。悪しき事件を防ぐべく、我輩も大邱へ駆けつけなければなるまい。
世界的なスポーツイベント、世界陸上。選手や観光客の安全のため、Yoメンが休むことはない。