この編集部日記、コネストスタッフが毎週もち回りで担当しているわけであるが、私の前、つまり先週を担当する
パクチャングムの連載は本場の韓国料理のレシピを美味しそうな写真と軽快な文体で紹介することで、主婦の
皆様をはじめとしたコネともの方々からすこぶる好評である。
そんなパクチャングム先生の紹介するレシピを毎回読み、美味しそうなビジュアルにひかれながらも、
その一方では「その人気にあやかりたい」などと思っていたりする卑しい自分もいる。
が、私は残念なことに料理ができない。
家の冷蔵庫を空けてみても、入っているのは水、卵、ごま油…以上である。
「ごま油が香ばしいだけの水っぽ~いナマタマゴを紹介します」
・・・と、パクチャングム風にタイトルをつけ、「生卵」を「ナマタマゴ」と書いてなんとなく韓国語のおいしそうなメニューっぽく
ごまかしてみたところで、コネともさんからの共感を得られるわけはない。
そもそも、韓国料理にそんなメニューはないし、韓国料理でなくてもそんなメニューがなかったことに今気づいた。
しかし、冷蔵庫に材料(ネタ)がまったくない私でも、これまでに韓国の街歩きをしながら撮りためた写真(ネタ)だったら
それなりのストックがある!
そう気づいた私は、さっそくパソコンの写真フォルダを開けてみるのだが…。
出てくるのは食材に例えればブルーチーズに、くさや、あとはなんかの食べられる木の根っこ、といったような素材1つ1つは
なかなかの味わいがあるのであるが、1つのテーマ(料理)を作るには、何の共通点も見出すことのできない、「変モノ」ばかり
であった。(だからこそ長らくパソコンで眠っていたとも言えるのであるが)
これらの素材を使ってパクチャングム先生のように1つのテーマに絞ったメニューの紹介はできぬだろうが、
逆にテーマというしばりをとっぱらうことにより、素材の味を活かした、・・・というより素材の味だけを伝えることが
できるのではと考えた。
そこで今回は「けーき」や「韓看」、「捨て椅子」のようなテーマ性や関連性を全く排除した「変モノ」写真を紹介しようと思う。
前置き(という名の言い訳)が長くなったが、料理になぞらえた上で、有り体に言ってしまえば「あり合わせ」、ちょっと小洒落た
言い方をすれば、「シェフの気まぐれ」なんとかみたいなものである。
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ものすごく中途半端な位置・長さで設置されてしまったことにより、手すりとしての本来の機能がほぼ損なわれてしまった非・手すりたち。
「手すらない、手すらせない、手すられない」という「非手すり3原則」なるものがあるのではないかという錯覚さえも覚える1枚です。
こぢんまりとしながら、等間隔で並ぶ姿を見ると、ただのオブジェとして設置されたのではないかという疑念も浮かんできます。
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ソウル某所では、
Nソウルタワーの鍵のように様々な人がこの場所を訪れては、軍手に願いを込めて金網にかけるのがトレンド
になっています。手のひらにブツブツのゴムがついたタイプは、「スベらない」というげん担ぎとして受験生に人気。
カップルも良く訪れるのは、「2つで1つ」という意味の願掛けからだけでなく、なんとなくこの軍手のビジュアルが
清々しい爽やかな印象を与えるからなのでしょう。
また、しばしば韓国でも見られる、路上に落ちた片方だけの軍手の供養の場としても知られています。
(編集部註:全て筆者の妄想でただ軍手が干してあるだけです)
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道を歩いていると、唐突に「집조심(家用心)」の警告! 空き巣や火は聞いたことはあるが、今目の前にあるものそれ自体が発する「俺に気をつけろ」という、色男の殺し文句のようなメッセージに、驚きを隠せずに思わずパチリ。
その横を見ると、「차조심(車注意)」の文字が。 実際は、細い路地にあるこの建物にうっかり車をぶつけていく人が 多いために、主人が注意を促しているだけのようです。
文字の周囲に貼られたテープが、これまでの接触事故の凄惨さと 主人(あと家自身)の切実さを物語っています。
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夜の港で、沿岸をジッと見つめたたずむペンギン。 オスであることがはっきり見てとれます。
・・・これ以上の解説は、良い子のコネともの皆様には 刺激が強すぎてしまうかと思うので自主規制させて頂き ます。
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最高級の牛肉だけを使ったプルコギが評判を呼んでいるこのお店のこだわりは、肉質や調理法だけではない。
店内の床につく家具のスリキズに関しても、神経質といえる程に徹底したこだわりを見せている。
店主が少しでも床にキズのつかない様々な材料(段ボール、粘着シールなど)で、試行錯誤を重ねに重ねてついにたどり着いたのが、このテニスボール(硬式)だった。
「軟式は外側の素材がゴムだからダメ。それに対して硬式は布でしょ?お客さんがプルコギを食べながら椅子を引いた時に、
床にキズをつけずに滑らかに移動が可能なんです。あとはこのレモンのような鮮やかな黄色が、店内を足元から彩る鮮やかな
インテリアにもなっているんです。」と、熱弁をふるう店主。
今後は、苦心の末開発したこの「テニイス」をもって飲食業界から家具・インテリア業界への進出も考えていると語ってくれた。
(註:全て筆者の妄想でただ・・・、ただ?椅子の足にテニスボールがついているだけです)
編集部:tjbang