皆さんコンニャンハセヨ〜。冬と春の間を行ったり来たりして、まさに三寒四温の気候が続くソウルから今週も編集部日記をお送りします。
近頃韓国で大ブームになっている飲食業に日本の居酒屋があります。一昨年頃からじわじわと弘大(ホンデ)や江南(カンナム)周辺にお店が増えだして来ているなあとは思ったのですが、昨年末あたりからの日本酒ブームがさらに拍車をかけたのか、ひらがなで書かれた(時には変な)名前のお店を雨後のタケノコのように見かけることができます。
以前から居酒屋タイプの日本料理屋さんなどはあったそうですが、ひと昔前の韓国で「日本料理屋」といえば日本にある料亭のような、「接待に使われる高級感のあるお店」というのが一般的なイメージだったようで、若者が入るにはちょっと場違いなところだったと聞きました。
それがカフェ風のおしゃれな外観、こぢんまりとしたカウンターだけの席など若者でも気軽に入れるカジュアルなイメージに変わっていった事がこのブームを呼んでいる一因でもあるようです。
ただ、何か一つのものがトレンドになると一気に似たような同じお店が激増しては自然淘汰されていく韓国の飲食業界。まさにトレンドの黎明期〜絶頂期にかけては玉石混合、日本で食べても遜色ないような美味しさを提供しているお店がある一方で、星一徹ばりに食卓をひっくり返したくなるようなお店も多々存在します。
そこで今回は特別に韓国在住者の方に、失敗しない居酒屋(および日本料理)選び3か条を挙げさせて頂きます。ただ、これは「アタリ」店を見抜くものではなく、「ハズレ」店を見抜く3カ条であり、なおかつ必ずしもこの通りでないことをご了承願います。
その1:看板に「日式」ある店避けるべし!
そもそも日本料理や居酒屋をある程度知っている人が、「日式」という日本に存在しない言葉をお店の看板に使うことはほぼないでしょう。この「日式」看板のお店は本当によくあります。ただ、「日式」によく似た「百式」の看板を掲げている日本料理屋の場合は、店主がガンダムマニアの可能性が高いので、和食よりも韓国でガンダムについて語りたい方は一度入ってみるのが良いでしょう。
その2:「生」がないお店はNO!
これはtjbangの個人的嗜好による部分もあると思いますが、日本の居酒屋、料理屋をうたっておいて生ビールを置いてないお店は失格でしょう。ただ、「生ビールはないけど、私の生演奏だったら…」という店主がいる日本料理屋は、店主の歌声に酔ってみるのも一興でしょう。
その3:お店の外に並んでいる日本酒の空瓶を疑え!
「△殺し」や「○○山」、「××宗」などの日本酒の空瓶がずらーっと並んでいて「おお!こんなにたくさんの日本酒が!ひゃっほーい!」とお店に入ると実は日本酒は1,2種類だけしか扱っていない…なんてことが間々あります。扱ってもいないメニューでお客を誘い込もうとするようなこんなお店はいけません。ただ、「猫避けに置いてる」と言われた場合は…「猫が良く通るんだな」と思って、あなたも猫の気持ちでそのお店は避けるのが賢明でしょう。
コネストで紹介しているお店に行かれれば問題がありませんが、冒険心溢れる在住者の方は上記の三ヶ条を頭に入れておけばある程度お店選びに失敗する確率を下げられるはずです。
ちなみにかつてtjbangが一番衝撃を受けた日本風居酒屋は、スキンヘッドにねじり鉢巻のいでたちをしたアメリカ人が店員をしているお店でした。韓国でアメリカ人が作る日本料理を食べる…。もうなんのことだかわかりませんね。でも彼の作ってくれた肉もやし炒め、意外といけました。
やはりメインのターゲットが韓国人になる分だけ、日本料理とは言え韓国人の口に合わせた味付けになってしまうのは仕方がないとは思いますが、今後も在住者の皆さんのため、そして和食が恋しい時の自分のために、ブームに沸く数多のお店の中からおいしい日本料理、居酒屋を探して行きたいと思っています。
編集部:tjbang