皆さんコンニャンハセヨ〜。街の木々も色づき始め、秋もすっかり深まってきたソウルから今週も編集部日記をお届けいたします。
韓国在住歴も5年目に突入したわたくしtjbang。さすがにこれだけの年数暮らしていると、来韓当初と比べて、韓国独特の文化に初めて接し、驚いたりとまどったりすることもだいぶ少なくなってきました。良い意味でも悪い意味でも慣れたということなのでしょう。
しかし先日、韓国ならではの文化を初体験し、久々にカルチャーショックというやつを味わされました。
韓国オリジナルのナイトカルチャー、「ナイトクラブ」に行ってきたのです。
通称「ナイト」と呼ばれるこの施設、「プチ合コンを連続で行なうシステム化された施設」とでも言いましょうか?
席でお酒とおつまみを注文して待機している男性たちのもとに、日本の昔のディスコで言うところの「黒服」たちが女性たちの手をとり男性たちの席に着かせることで、出会いの機会を提供するわけです(これをブッキングというそうです)。
席に着かされた女性は男性からお酒を注いでもらい、しばしのご歓談タ〜イム!ここでお互い気に入れば、そのまま一緒にお酒を飲むもよし、DJのかける音楽に合わせて一緒にダンスするもよし、電話番号を交換するもよし、めでたく出会いが成立!というわけです。
それでは逆にどちらかが気に入らなかった場合はどうするのか?
ここがなんとも面白いところで、会話の間を居心地悪く空けながら、「ごめんなさい」の意思表示をどちらかがさりげなくすることで、タイミングを見計らって女の子の方から「じゃあ、そろそろ行きます…」と席を立つわけです。席を立った女の子はまた黒服さんに手をとられ別のテーブルへ!…とこれが繰り返されます。
tjbangは韓国人の友人に連れられてソウル郊外にある、国内でも10本の指に入る規模の大きいナイトに行ったのですが、お店の前に着いた瞬間から、今まで韓国で見たことがないその異様なテンションに驚かされました。
日本のパチンコ屋さんのネオンと同じかそれ以上の巨大なネオンがビカビカと光りを放ち、入口には夜中の1時だというのに長い列を作って入場を待つ人々が(ちなみに隣は病院でした…)。さらに入口受付の後ろの壁にはでかでかと「お客様は王様です!」の看板。
20分ほど待ってようやく中に入ると、さらにビックリ!体育館ほどの広さに等間隔でテーブルとソファがズラーと並んでいて、レーザー光線が薄暗い辺りを照射、ステージでは爆音を奏でる生バンドの演奏に合わせて、セクシーな格好の歌手たちが踊りながら熱唱。ステージ前のフロアで踊る人、テーブルでお酒を飲みながら談笑する人、200〜300名はいるであろう男女の間を縫って、戦場さながらに黒服たちがテーブルのセッティングをしたり、ブッキングをしたりと駈けずり回っています。
「ハレとケ」で言えば、「ハレ」っぱなしのその場のテンションにすっかりショックを受けたtjbangでしたが、その雰囲気に受けた衝撃も大いにあったとは思いますが、今考えてみると、「韓国男女は異性との付き合い方や出会いに対してどちらかと言えば保守的だ」という、自分が何の根拠もなく勝手に今まで抱いていたイメージと大いに違う部分を垣間見たことに驚きを感じたのだと思います。
「出会い」のために用意された、ある意味即物的な空間に、あれだけの男女が自らの意思で集まっているという事実を通して、これまで知っていた韓国とは別の顔を見た気がして、新鮮な気分になった次第です。
「ナイト」の存在は昔から知っていながらも、「知らない女の子と話をさせられるなんて面倒だ」と、一度も足を運んだことがなかったtjbangですが、やはり何事も面倒くさがらずに挑戦してこそ、新たな発見があるものですね。
韓国のもう一つの顔をのぞく事ができる「ナイトクラブ」、コネスト読者の皆さんも気軽に行けるようにいつかコネストで紹介できたらなと思っています。
編集部:tjbang