皆さんコンニャンハセヨ〜。(旧暦で)お正月明け一回目の編集部日記、コネスト読者の皆様に今年もたくさんの福が訪れますように!
・・・ということで旧正月の連休の間、閑散としたソウルでtjbangは韓国での我がアイドルに久々に会いに行って参りました。
といってもイ・ヒョリでもなく、少女時代でもなく、かといって以前ファンレターをしたためたアンドレ・キム先生でもありません。
場所は放送局の公開収録ホールでも劇場でもなく国立中央博物館。2005年にできたばかりのこの巨大ミュージアムに、その方はいらっしゃるのです。
その方のお名前は「パンガサユサン」様。日本語だと「半跏思惟像(はんかしいぞう)」と言い、国宝83号に指定されている、この国立中央博物館で一番の見所なのです。
最初の半様との出会いは遡ること2年前。ソウルに住んでいるなら一度は行かなくちゃねと思って何気なく足を運んだ国立中央博物館でのことでした。
この博物館の白眉がナンなのかも知らず、広い博物館の中をうろうろしながら行き着いたのは3階展示館にある個室のような展示室。黒い壁に囲まれうっすらとスポットライトが当たる、ほかの仏像とは待遇違いの特別室に、優雅なお姿で鎮座されていたのが半様だったのであります。
全てを許してくれるかのような穏やかなそのお顔。一分の無駄も隙も無いその座り姿。そしてなによりも後ろから見たときのあの“セクシー”な背中のライン・・・。そう、照明の位置まで精密に設計してある展示室だからでしょうか、絶妙なバランスで陰影がついたそのお背中の向こうに、tjbangは「セクシー」という4文字を見てしまったのでした。
宗教的な意味を持った崇高な偶像に対して、こともあろうにそんなことを思うなんて!とお思いかもしれませんが、一緒に観覧に行った女性の友人も「確かに清廉なセクシーさがある」と首肯してくれたので少なくとも2人の中ではこの「半跏思惟像」様は「セクシーアイドル」として定着したのでした。
それから2年の月日が流れた今年の旧正月。世知辛い日常にまみれて我らがセクシーアイドルのことを忘れていたtjbangでしたが、2年前の美的衝撃をふと思い出し、再会を果たそうとふらふらと龍山(ヨンサン)に向かったのでした。
果たして久々に再開した半跏思惟像様は、以前と変わることなくセクシーでした。
その清廉なセクシーさに(旧暦で)新年早々心洗われ、軽い足取りでみやげ物売り場に向かったtjbangは、衝撃を受けました!
「写真集まで出てるじゃん!」
そうただ単に無知なtjbangが知らなかっただけで仏像業界では常識中の常識らしいのですが、仏像の世界では世界的に有名な作品に関してはたくさんの「ソロ写真集」が出ているそうなのです。恐るべし仏像の世界。
「写真集まで出てるなんてやっぱりアイドルじゃん!(セクシーかどうかは別として)」と、驚きながら何冊もある写真集の中からお土産で買っていこうと一冊を手に取ったのですが、あいにく手持ちがなかったtjbangは泣く泣く買い物をあきらめました・・・。意外と高いんですね・・・仏像の写真集って。
・・・とまあ(旧暦で)新年からアイドルに会えて心洗われたtjbangは、近いうちに再度国立中央博物館に訪れて写真集を買うことを、自らに誓ったのでした。
面白おかしく書いてしまいましたが(真の仏像ファンの方申し訳ありません)、そしてセクシーかどうかは別として、国立中央博物館の白眉である「半跏思惟像」は、韓国を訪れたなら一見の価値アリのまさに至宝といえます。
復興される予定とはいえ、韓国のアイコンとも言える崇礼門(南大門)を痛ましい事件で焼失した現在、「韓国で美しい何かを!」とお望みの観光客の方々には、是非「半跏思惟像」、ひいては59点もの韓国の国宝が所蔵されている国立中央博物館をおススメしたいと思うtjbangなのでした。
編集部:tjbang