以前コネストでも紹介した韓国のタクシー文化と言えば、サービスの悪さ、ボッタクリ、荒い運転など、旅行者にとってはどちらかと言えば韓国の負のアイコンというイメージが大きいかと思います。tjbangもたまにタクシーを利用しますが、色々と韓国独自のタクシー文化の洗礼を受けて、泣き笑いさせて頂きました。今回はtjbang が実際に体験した韓国のタクシー談義をいくつかご紹介します。
その1:乗車拒否
よく知られている韓国の乗車拒否文化。日本でもあるそうですが、週末の韓国では日常茶飯事です。週末、終電が無くなった時間帯に、1メーターの近距離で、その上行き先が繁華街でないような場所の場合は、ほぼ乗れないといって間違いないでしょう。冬の零下になる季節、どうしてもタクシーがつかまらなくて寒空の中トボトボ歩いて帰ったこともありました。
その2:ボッタクリ
tjbangの下手くそな韓国語を聞いて、外国から来たから地理に疎いと思った運転手アジョッシ(おじさん)が、わざと遠回りすることもちょくちょくあります。一度、道がわかっていたのですが、どれくらいボッタくられるか試してみようと何も言わずに乗っていた結果、3倍近くの料金がかかったこともありました(泣)。また別の時にはあきらかにボッタクリをしたアジョッシともめた末、ジャンケンをして勝ったら、本来乗る前に聞いていた料金で納得するという勝負を挑み、見事に勝ったこともありました。
その3:チョンアル(弾丸)タクシー
仁川空港に向かうのに、「空港バスよりも安い値段で行ってやる」ということで乗ったタクシー。このタクシーが、噂でだけ聞いたことのあった、恐怖の「チョンアル(弾丸)タクシー」だったのです。運転手アジョッシとしては、「早い、安い!」のサービス精神から、ひたすら160キロ近くの距離で空港に向かってくれたのですが、こちらとしては、「危ない!死ぬかも!」の恐怖しか感じられず、生きた心地がしませんでした。アジョッシのサービス精神のおかげで、1人7,000ウォン、新村から仁川空港まで、30分(!)で到着しました。でももう二度と弾丸タクシーは御免こうむりたいです。
その4:政治批判
このタイプの運転手アジョッシには、tjbangはなぜかよく遭遇します。ラジオから流れる政治ニュースを聞きながら、「まったく最近の政治はダメだ!」と、言うところから始まり、話しているうちにものすごくヒートアップしてきて、正に口角泡を飛ばしながら、ふだん生では滅多に聞けない韓国語のスラングを乱発するので、なんだか得した気がします。「政治」を「若者」に変えたバージョンもよく聞きます。
その5:親日派
「日本人は礼儀正しいから好きだ」「日本の温泉は良いよね」と気さくに話し掛けてくれるタイプの運転手アジョッシです。お年を召した方の中には、日帝時代に日本語教育を受けたので日本語が大変上手で、その頃の思い出話をしてくれる方もいらっしゃいます。日本から来ているこちらとしても、やはり悪い気はしないので、話に花が咲きます。が、困るのはその当時の思い出話に浸りすぎて、道を間違えてしまう運転手アジョッシがたまにいることくらいですねえ・・。
・・と、これまで韓国タクシー文化を通してtjbangは泣き、笑い、成長してきました・・というと大袈裟ですね。来韓した当時は、乗車拒否やボッタクリなどで嫌な気分になったりもしましたが、今となってはあの頃に比べればちょっとはうまくなった韓国語で抗議したり、それなりに広い心で楽しめるようになりました。韓国タクシーのマナーの悪さは確かに否定することのできない事実ですが、逆にそれが韓国で生活するための試練として助けになる時もあり、意外に親切な運転手さんのおかげで気持ちが暖かくなることもあったりするんです。
また、韓国独自の文化であるからこそ、見方を変えれば、とても面白い事が待っていたりすることもあるんですよね。これから先、韓国のタクシーだからこそ経験できるオモシロ事件があったら、この編集部日記を借りて紹介していきますから期待していてくださいね〜。
編集部:tjbang