日曜日に韓国人の友人達と北漢山という山へハイキングに行ってきました。登山と言うほどの大げさなものではなく、軽装で山の中を半日ほど歩き回る程度でしたが、普段運動不足のtjbangにとっては、気分転換を兼ねたとても良い運動になりました。
コネストのソウル紅葉・落葉スポットガイドでもお送りしましたが、今年のソウルの紅葉はイマイチとのこと。そんな話を聞いていたのであまり期待せずにいたのですが、北漢山の木々たちは秋の日差しを受けながら、黄・オレンジ・赤と暖色のグラデーションで、散り行く前の最後の「燃ゆる秋」を謳歌していました。
そんな秋の景色のせいで、ちょっとおセンチになっていたtjbang。そんな時、遠くから聞こえてくる音楽。アップテンポでペナペナとしたキーボードの音と、ハイテンションな歌声、そうそれは「ポンチャック」でした。
「ポンチャック」とは何ぞや?という方のために、誤解を承知で簡単な説明を申し上げれば、シンセサイザーの伴奏に合わせて昔のヒットした歌謡曲をつなげて次々と歌っていく、日本でいうところの演歌のような韓国オリジナルの音楽の1つです(人によっては「トロット」と呼ぶ人もいる)。
最近の若者は「オシャレじゃないから」という理由で聞かないと言われるポンチャック。しかしtjbangは個人的にこのポンチャックという音楽が、口では説明できないとても韓国的なものを含んでいて、聴くものを昂揚させるそのメロディやリズムも、音楽的にとても素晴らしいものだと思っています。
山道の途中、いたるところにある休憩所や食堂のどこか一角で、きっとポンチャックのライブが繰り広げられているのでしょう。遠くから聞こえる音楽は鳴り止むことを知らず、秋の北漢山の闇は少しずつ濃くなっていきます。
暖色のグラデーションの波と、遠くから聞こえるポンチャック。紅葉は日本にもあるけどポンチャックは韓国にしかない。日本ではできないこんな秋の午後の過ごし方も、意外とオツなもんだなあと思ったtjbangでした。
編集部:tjbang