韓国旅行口コミ掲示板「コネストコミュニティ」
コーヒーショップ巡りにはまっている。カフェ、ではなくコーヒーショップだ。そもそも今のソウルってカフェ天国。スタバなどのチェーン店はもちろん、こだわりのお洒落カフェが街中でオープンテラスを広げている。バリスタが淹れる本格コーヒーを楽しむのもそう難しくない。そんなカフェに押されつつひっそり佇むもの。それがコーヒーショップ(韓国語ではコピショッ)だ。カフェ台頭の一世代前、10~20年前くらいが創業ピークだろうか。日本だったら「喫茶店」もとい「サ店」と訳したくなる、まさに懐かしの空間が、まだソウルには残っているのだ。
*****コーヒーショップを知る世代に語り継がれるものといえば、なんといっても薄味の「サ店コーヒー」だろう。「麦茶みたいな」「お湯に色をつけたような」と噂は耳にしていたが、2000年代後半以降の韓国歴しかないqingにとっては、サ店コーヒーはいわば都市伝説のような存在。一度試してみたくなったのが、コーヒーショップに足を運んだきっかけだ。そうこうするうちに、カフェに比べ格段の敷居の高さと、それでいてなぜ?とつっこみたくなるスキの絶妙なバランスの虜になってしまったのだ。qingが知る限りでは、今ソウルに残るコーヒーショップはこんな空間だ。 ・チョンノや南大門など昔ながらのエリア、古めのビル2階に位置 ・椅子は広めのソファーで基本的に喫煙OK ・BGMは90年代あたりのヒットソング ・40-50代男女の社交サロンとして機能 ・ママ的なオーナーがひとりOR知り合いのオンニ(お姉さん)と営む ・コーヒー、生果実ジュースが主メニュー。加えて高麗人参茶や山芋茶といった健康ドリンクなど(ママの趣向による)
*****シンプルなのに足を止めずにはいられない、ズルい店名が多いのもポイント。ベストネーミングだった「그때 거기(そのとき、そこ)」をはじめ、「約束コーヒーショップ」「野薔薇」「湖水」と、名前オチな店が満載なのだ。「프라자(プラザ)」「씨걸(シーガル)」のように、店名が横文字になってもあくまでハングル表記を貫く潔さもいい。仁寺洞(インサドン)のスタバよりいち早く「横文字をハングル表記」を実践していたはずだ。*****映画「サニー」のヒットなど、今年は復古とかレトロがキーワードみたいだけれど、「なつかしさがコンセプト」のお洒落カフェではちょっと届かない、この感じ。うっすいサ店コーヒーにはまだまだ奥深さが潜んでいそうな気がして、ビルの2階にまた目を向けてしまう。