日曜夕方のKBSバラエティ「ハッピーサンデー」内のプログラム「男の資格」にて、3月の連続企画で人気だったのが「ラーメンの達人」選手権。といっても日本の某チャンピオン番組のようにラーメン屋の店主が自慢の味を競うのではなく、芸能人や一般応募者がインスタントラーメンを使ったアイデア料理を披露し、1位を決めるというものだった。
さすがインスタント麺消費世界一の韓国だけあってか、あまり試してみたくないものから正統派アレンジまで、バラエティに富んだメニューが数十個ほど登場。多分番組を観た多くの視聴者と同様に、にわかにラーメン欲がわいたqingも、放送レシピを試してみたくなった。難しくなさそうなものと、同じ枠で放送されている「一泊二日」の放送作家が提案した「ネギラーメン(파라면)」をチョイス。
●一人暮らし料理感ぷんぷんの「ネギラーメン」を作ってみた
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卵と青ネギ2束くらいとラーメン。 煮るだけなら普通のラーメンだけど、 |
麺とネギで煮て、卵は別にスタンバイ。 トゥッペギに入れてみた。 |
すき焼きよろしく卵につけて食べる。 やっぱり普通に煮たらいいのでは。 |
作り方は、インスタント麺を煮るときに青ネギを一緒に煮てそれを溶き卵につけて食べるというもの。披露した男性家は一人暮らし歴が長いらしく、たしかにいかにも一人暮らし料理という感じ。卵が苦手なqingにかわって、協力してもらった友達によると「…マイルド?辛い麺の方がいいかも」という微妙な感想を得た。番組でも途中で脱落したしね。
ちなみに現在「男の資格」ホームページには、8強入りしたラーメンのレシピが全て公開されている。特にタレントのイ・ギョンギュ作、鶏のスープと鶏肉トッピングの「コッコ麺(꼬꼬면)」は惜しくも優勝を逃したものの、けっこう好評で商品化の計画もあるほどだという。
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ラーメン・アレンジ絡みでもう一つ思い出したのが、1~2年ほど前の話になるけど、ネット上で話題になった「チャパグリ(짜파구리)」なるもの。名前の通り「チャパゲッティ(짜파게티)」と「ノグリ(너구리)」を合わせた“フュージョンラーメン”だ。農心の運営するネット上のラーメンコミュニティ(www.ramyunzzang.com)にて紹介されるやすごい反響を得たそうで、qingも韓国人の知り合いから教えてもらった。
●屋台で食べたような食べないような味「チャパグリ」
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チャパゲッティとノグリ、 どちらも人気のラーメン |
甘辛ではなく、甘い⇒辛いという味 |
麺をゆでて湯を捨て、2種類の粉末スープを半分ずつ絡めて終わり。こちらも極シンプル。2つの味が調和して「甘辛くなる」というより、食べはじめは甘く、食べた後は辛さが後をひく。ジャンク感満載だけれど、好きな人はハマりそうな味ではある。でも、チャパゲッティ自体がチャジャン麺とスパゲッティを合わせたコンセプトの商品。それをさらにほかのものと合わせるとは、もはや意味がわからない。
「チャパグリ」が市民権を得るや、続出したのが「ワングリ(왕구리:ワンラーメン+ノグリ)」やら「オッパゲッティ(오파게티:オジンオチャンポン+チャパゲッティ←ネーミング可愛い)」やら「シンパゲッティ(신파게티:辛ラーメン+チャパゲッティ)」やら、似たような輩たち。これはさすがにやりたい放題だ。
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韓国に初めて来た頃、食堂でラーメンを注文して、インスタント麺が出てきたときは大分がっかりした。しかし、プデチゲとかラポッキとかインスタント麺が入った料理もお気に入りとなったこの頃。
ラーメンが上手く作れることを誇らしげに語る韓国男子に遭遇したことがあるのだけれど、それもモテる条件の一つなのだろうか、とかちょっと思ったり。はたまたネットで探すと、「美味しい作り方」は勿論、「ラーメンの汁で炒飯の作り方」や「ダイエットしてるときのラーメンの食べ方」まで出てくるからすごい。インスタント麺といえばtjbangさんが詳しいけれど、この4月で韓国生活2年目を過ぎたqingも、ようやくその面白さが見え始めたかも。
意外と奥深いぞ、韓国ラーメン。