アンニョンハセヨ!ここ2、3週間、幸か不幸か、韓国の冬独特の凍てつくような寒さが感じられなかったソウル。ところが先週末にぐんと冷え込み、昨日は夕方から雪が降り出しました。帰宅中のバスでは、窓越しにホワホワとしたぼたん雪が降る様子を眺めていたのですが、そこに偶然車内BGMで「冬ソナ」の名曲、RYUの「最初から今まで」が(懐かしい〜!!)…。冬らしい風景にぴったりの音楽で、疲れも忘れてルンルン♪な気分での帰り道となりました。
韓国のバスに乗ると、実に様々なBGMに出会えます。ラジオが流れていることが多いですが、にぎやかなポンチャック(韓国風演歌のトロットをもっと軽快な感じにしたもの)や優雅なクラシックのメドレーがかかっていたこともあります。また、どこかの牧師さんの説教が入った礼拝テープでバスの車内が教会化していたこともありました。ここまでくると、完全に運転手さんのプライベート空間ですね(笑)。もちろん日本同様、停留所名や広告も流れますが、それ以外は静けさが漂う日本のバスとは大違いです。
韓国のバスは車内BGMが運転手さんに一任されているのでしょうか、選曲(選局)が本当に自由。運転手さんもしっかり聞いているようで、飽きたらどんどん別の番組に変えたり、運転に支障があるならブチっと消ってしまったり、という場面にもちょくちょく出くわします。そういえば、ある時、ちょっとHな人生相談が突然流れ出し、気まずくなった車内の雰囲気を収拾するかのように慌てて別の番組に変えた、どこかのお父さんのような運転手さんもいました(笑)。
コッコの場合、会社までのバスの乗車時間は20分ほどですが、昨日のように車内BGMで癒されたり、物思いにふけったりできるので、毎日のバス通勤が結構気に入ってます。目下、韓国語を勉強中だった学生時代によく聞いていたK-POPの曲を耳にして懐かしさに浸ったり、最近流行の曲でテンションが上がったり…。「最近大根が高い」「地下鉄のマナーがなっとらん」などなど、庶民のごくごく何気ない不満を聞いてあげる番組で共感したり。また、ここだけの話ですが、郊外に向かう、ひと気の少ない車内で切ない思い出の曲が流れて人知れず涙したこともあります…。
路線が複雑で運転も少々荒く、乗りこなすのが難しい韓国のバス。見事、乗車できたら、車内BGMに耳を澄ませてみるのも面白いですよ。もちろん、手すりや吊り革につかまることも忘れずに!
編集部:コッコ