2018年夏。猛暑でした。
ソウルは最高気温39度、最低気温30度という観測史上の記録を塗り替える暑さでした。
「昔はこんなに暑くなかったのにね」
会う人ごとに挨拶代わりにこんな会話が繰り返されました。
そこで、ふと思ったのが、昔のソウルにはなかったもの。
猛暑以外にもあるような…。
十年一昔と言いますから、2008年のソウルになかったものを思い出してみました。
1.空港鉄道A'REX(エーレックス)
2010年12月29日、仁川国際空港からソウル駅まで開通。
空港リムジンバスは、乗車時はどこから乗っていいのか戸惑い、下車時はどこで降りていいのか慌て、あまり好きではありませんでした。
東大門(トンデムン)に行きたかったのに清凉里(チョンニャンニ)まで行ってしまい、清涼里駅前で「アンタ、どこ行きたかったの?」とタクシー乗り場のアジョシたちに取り囲まれたことが思い出されます(結局、アジョシたちの親切のお陰で無事目的地到着)。
2.フルーツ焼酎
2015年3月、柚子の香りのする「スナリ チョウムチョロム」が発売。
「焼酎(ソジュ)は苦手~」と言っていた女の子たちがガブガブ飲み始めたことに驚きました。14度もあるし、アルコール臭いのは相変わらずだし、べったり甘いだけなのに「飲みやすい~」とキャッキャッ言いながら潰れる人を幾度目にしたことか…。
それまで女の子たちは「オイソジュ(きゅうり焼酎)」という、きゅうり刻んだのが焼酎にぶち込まれているものや、スイカやパイナップルを丸ごとくり貫いた中に焼酎をどぼどぼいれたものなど、かなりワイルドに仕立てられた液体を「カクテル焼酎」と称して飲んでいました。
でも、10年前と変わらないのはやっぱり美味しくないってことでしょうか。
※好みには個人差があります。
3.5万ウォン札
2009年6月23日、5万ウォン紙幣、流通開始。
以前は韓国旅行に来ると1万ウォン札がすごい束になってお金持ち気分を味わえたものです。財布がパンパンになってましたね。
家賃を現金で払っていた時代があって、銀行から大家さんのところまでの移動中、ものすごい大金を持ち歩いている緊張感がありました。結婚式のご祝儀も10万ウォンも包めば、すごい厚みになって大盤振る舞いしたかのようでした。
5万ウォンと5千ウォンがイエロー・オレンジ系統で似ているので、間違える人もたくさんいましたね。薄暗いところだと今でも間違えそうです。
4.禁煙区域
本当にどこでもタバコを吸う人がいて、どこにでも捨てていて、毎日、頭から湯気を出してました。
「シー○、ケー○!」
それが、2011年頃から一部スポット、一部エリアと随時、禁煙区域になったかと思うと、あっという間に2015年にはすべての飲食店で禁煙になりました。
韓国ではテレビのドラマや映画でタバコを吸うシーンには、必ずモザイクがかかります。
韓国でも人気放映中の「孤独のグルメ」で五郎さんが一服するシーンも、もちろんモザイク。
モザイクがかかった瞬間、優しげだった五郎さんがちょっとヤバい?感じになるから、あら不思議。
もちろん、ポイ捨てや路上喫煙がなくなったわけではありませんので、悪い言葉を使って愚痴を言うことは止められませんが、「昔」に比べれば非喫煙者は格段に過ごしやすくなりました。
反面、喫煙者の皆さんは苦労が絶えないのでしょうが…。
5.振り替え休日
韓国の祝日は年間15日(日本は16日)。OECD加盟国中、労働時間は2017年は3位2,024時間/年(日本は22位1,710時間/年)という大変よく働くお国柄です。ただでさえ祝日が少ないのに振り替え休日がないので、休みが少ない印象が強くなります。ブーブー文句ばかり言っていて、上司によく怒られたものです。
しかし、2014年の秋夕(チュソク)から振り替え休日が適用されるようになりました。
2018年も秋夕の祝日9月23日が日曜日なので、振り替え休日が1日追加されます!(아싸~アッサー)
新しくできたスポットやリニューアルされたものなども含めれば、この10年でのソウルの変化は本当に様々で書ききれないほどです。
十年一昔とはよく言ったものですね。
皆さんも「10年前には、ソウル(韓国)になかったもの」の思い出がありましたら、ぜひ教えてください。