今回も無事に終わりました、韓国のソルラル(旧正月)。日本のお正月とは雰囲気が違い、お祭りといった盛り上がる感じはなく、実家で家族と過ごすのが一般的です。ご存知のように結婚している女性にとっては、韓国の2大名節(ミョンジョル)のソルラルと秋夕(チュソク)は旦那さん側の親族と過ごし、嫁仕事が待っているという気乗りしない行事でもあります…。
名節前後に日韓夫婦の奥さんと会うと、やはり話題に上るのは名節のこと。お話を聞いていると、ご家庭ごとにシデク(義両親の家)に行く、行かないから茶礼(チャレ)・お墓参りをする、しないなど本当に様々です。この機会に知り合いの日韓夫婦の奥さん方20人にソルラルに関するアンケートに答えていただきました。ご協力くださった皆さん、本当にありがとうございました!
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買い物は入念に
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特設売り場
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アンケートの内容
1.名節はシデクに行きますか?
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地方行きのバスも混雑
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お墓への道が渋滞
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やはり行く、という方が回答中の約90%でした。シデクが遠くにある場合はもれなく車の渋滞(首都圏から地方への場合)とシデク宿泊がセットだったりします。中には名節のために1週間シデクに滞在する、というご家庭も…。
行かない、という約10%の中には、義両親が我が家に訪れる、というご家庭や、親族と会ったり全くそういった韓国的な行事をしない、という家庭もあれば義両親家族と外で待ち合わせて外食する、などのご家庭も。ただし、名節は他のご家庭と比べさっぱりしているけれども、普段から頻繁に義両親の突撃訪問があるなど、密接な親戚づきあいをされているご家庭もあります。
2.茶礼をしますか?する場合は誰の茶礼ですか?
茶礼をする、という回答は全体の約60%でした。茶礼をする場合、やはり準備は女性の担当となり、嫁仕事の真骨頂ともいえます。しかし儀式のメインは男性、女性は参加できないというご家庭も。茶礼は朝に行われるので、ご家庭によっては茶礼の料理を当日朝作るために超早起き…という涙のパターンもあります。
茶礼の方法は様々で、ご家庭により異なります。また、誰の茶礼をするのかも様々。旦那さん側のお祖父さん、お祖母さんが一番多いようですが、その他近しい親族や、ご先祖をまとめてなどまちまちです。中には4代前まで(8名)というご家庭も!何人分の茶礼をしているかもご家庭により異なるのですね。
3.親戚訪問をしますか?もしくはシデクに親戚が訪問しますか?
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ソルラルによく見かける光沢のある風呂敷
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企業のご挨拶商品も
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親戚を訪問する、もしくはシデクに親戚が来る、という回答は2番目と同じく全体の約60%でした。茶礼と親戚訪問がセットになっていると思いきや必ずしもそうではなく、茶礼はしないけれど親戚が来る、茶礼はするけれど親戚には会わない、などのご家庭も。
親戚訪問は、事前に決められているわけではなく当日行ったり来たり、もしくは行かない来ないという場合も。ここはとても韓国らしいところですが、嫁泣かせです。
4.お墓参りをしますか?
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お墓のある風景
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親族そろってのお墓参りの様子
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2番目、3番目と同じく、お墓参り(納骨堂などを含む)をするという回答は全体の約60%でした。2番目と同じで、茶礼とお墓参りがセットになっているというわけではないようです。お墓は、旦那さんのお祖父さん、お祖母さんが一般的なよう。
お墓参りは旧正月にはせず秋夕にする、一年のこの日に行くと決められているというご家庭も。また、深い山の中にお墓があるので男性のみ行く、お墓参りに行こうとしたが見つからなかった、というご家庭もあるようです…。
5.その他 宗教や出身地との関連性
宗教
との関連性も密接にあるのではと、思い切ってアンケートで伺ってみましたが、親族内でも違う宗教だったり、ご家族でもシオモニ(義母)だけ熱心、など本当にそれぞれなようです。クリスチャンのプロテスタントは茶礼や祭祀(チェサ)をしないと言われていますが、カトリックはしてもいいとされているとか。
旦那さんの出身(シデクの場所)に関しては、地方の方の方が熱心に茶礼やお墓参りをする印象でした。もちろん、シアボジ(義父)が長男であるかどうかも重要です。旦那さんが長男、シアボジも長男である場合、本家の長男(マッソンジャ、チャンソン)である可能性が高く、そのお嫁さんは…推して知るべし、です!
6.その他 縁を切った親族がいますか?
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親族がそろうと座卓での食事に
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お寺でのふるまい
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「血は水より濃い」ということわざがあるように、親戚づきあいを密にする韓国。実は縁を切った親族がいる、とはよく聞く話です。今回のアンケートでも、いるらしい…というご家庭がなんと全体の80%も!
嫁の立場では詳しく聞けないところですが、濃密な親戚づきあいをしているからこそ、こじれると復縁が難しいのかもしれませんね。
以上、アンケートの結果でした。名節の後は、疲れきったお嫁さんたちで溢れかえるというチムチルバンや韓医院(ハニウォン)。ミョヌリ(嫁)の皆さん、今回も本当にお疲れ様でございました!
編集部:ふぐやん