イ・サンのパレード参加記

日本では、夏祭りに出かける人々の浴衣姿をよく見かける時期。日本でいう神社のお祭りのような、韓国らしいお祭りを体験したいと思い立って、昨年秋は京畿道(キョンギド)・水原(スウォン)の「水原華城文化祭」に行きました。水原の代表的なお祭りで、毎年10月に開催されています。せっかくなので、ただ見るだけではなくお祭りの目玉「正祖大王陵行幸」の市民パレードに参加することに。

「正祖大王陵行幸」は、時代劇ドラマ「イ・サン」の主人公でも有名な、朝鮮王朝第22代王の正祖(チョンジョ)が父親の墓を訪ねていく参詣の様子を再現し、パレードにしたものです。約2000人の人員に、市民パレード団が先着で参加できます。

思い立ったが吉日、９月に友人を誘って水原文化財団のホームページから事前申請。予約のあとは当日の前に事前説明会が開催されたのですが、都合がつかなかったので行けませんでした。そして、持参物の白い靴だけ用意して当日に。パレードがはじまるのは午後２時なのに、朝９時40分のかなり早め集合です！

余裕をもって出かけたはずが、集合場所のスタジアムが広すぎてどこか迷ってしまいました…。係りの人の電話番号にかけても、忙しいらしくなかなかつながらなくて焦りました！やっとつながった電話で詳しい場所を聞き、行ってみると既にたくさんの人がいて着替えて待機していました。壮観！そして何時集合だったの！？

集合後、まずは記念品をいただきました。参加費5,000ウォンだったけどいいのかな～。

衣装小屋？から、ひとりひとり 韓服(ハンボッ) の衣装を貸し出され、私たちも着替えを済ませます。渡されたのは、男性の兵士の服です！女性の尚宮(サングン)の服を渡されていた人もいましたが、やはり男性がメインのお祭りなのでしょうね。女性は簡易テントで着替え。男性はそこらへんで着替え…？白い靴でと言われていましたが、靴も貸してもらったので問題なかったです。サイズの問題でしょうか～？

青い帯は本来腰で締めるものだそうですが、女性は仕方ないのでウェストでとめるとのこと。サイズは関係なく渡され、パジ(ズボン)が非常に長くひきずるほどだったのですが、衣装係の方がひとりずつしぼってたくしあげ、あわせてくれました。かばんなど持ち物は衣装小屋近くのラックの中に皆まとめていれ、上から盗難防止でネットをかぶせていました。でも、貴重品は不安だったので、持ってきたポーチを活用。持ってきてよかった！

地元の高校生？すごい人数！	西洋人っぽい一団も

着替えてひとしきり写真を撮っていたら、もう12時頃。お弁当をひとりずつもらい、そのあたりの芝生で座っていただきました。本当に人数が多いので驚きです！ご飯のあとはちょっと散歩して馬を見たりしました。

その後は、列ごとに移動してひたすら待って、待って…途中トイレ休憩も自主的に行きました(笑)。そしてついに出発！私たちは長～い列の最後の方です。ひとりひとり棒も貸し出されたのですが、早いもの勝ちなのでただの棒になりました。できれば旗のついたかっこいいものが良かったな～。

パレードがはじまると、ただひたすらに前の様子を伺いながら歩きました。馬の落し物(馬糞…)をよけるために、下ばかりみていると前の人とぶつかりそうになります(笑)。棒の持ち方はよくわからなかったので適当でした～。

終点につくと、記念写真を撮って終わりとのこと。えっもう終わりなの？？せっかくなので王様を一目みたい、あわよくば一緒に写真を撮りたいと思っていた私。市民団体の集合写真をそっちのけに、移動しようとしていた王と皇后をめざとく見つけ、一緒に写真を撮ってもらいました！

王と皇后は抽選で募集されたのだそうです。衣装がとてもお似合いなお二人ですね！

10月とはいえ暑い中、長時間待ったり歩いたりしたので、くたくたになりました。とはいえ、実際には止まり止まり歩いていたのでそんなに距離はなかったようです～。

旅行者向けのイベントではないですが、お祭りに参加できたというのはとても良い思い出になりました。今年、2016年は水原訪問の年。お祭りも歴代最大規模で行われるかもしれませんね。

編集部　ふぐやん