韓国に限らず、外国暮らしでは、日本の文化について聞かれることが多いもの。海外旅行や留学に行った時など、自分が日本文化を説明できるほど知らないことにショックを受け、伝統文化に目を向けるように。そして20代前半、思い切って日本料理屋に勤め、仲居としてお運びの仕事をするうち、すっかり着物好きになりました。自分で着物は着れる(自装)のですが、他の人に着付けること(他装)はできず、勉強したいと思い続け…昨年ソウルで着付け教室を開催される先生をご紹介いただき、大喜びで着付け教室に通いました。
先生は、日本で「装道礼法きもの学院」に6年通われ、時代衣装の着付けまで習得された専門家。自装から他装まできめ細やかな指導をしてくださいます。一から自装を習う「初心者クラス」と、自装の確認をしながら他装を習う「復習クラス」があり、講座は1回3時間で1ヶ月に2回、初心者クラスは6ヶ月、復習クラスは3ヶ月で終了します。各クラス少人数制で定員は4人まで。私は2人の方と一緒に復習クラスに通い、韓国でのお教室の第一期生となりました。
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着物の着付けに必要な一式は、なければ先生にお借りすることができます。
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復習クラスは、まずは自装の確認から。美しい着装のポイントは?
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復習クラスには、色んな方法で自装を体得した方がいらっしゃいます。着付け教室に通った人、教室ではないけれど人に教わった人、DVDで練習した人…それぞれ着付けの仕方が違い、使う着付け小物も異なります。先生の復習クラスでは、自分の着付けてきた方法を活かして楽しく学べるのがうれしい!他の人の自装の仕方や、小物にも興味津々、着物話にも花が咲き、3時間はあっという間です~。
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着物の格によっても着方が異なります。
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帯も半幅帯、名古屋帯、袋帯…それぞれに結び方が異なります。
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自装を確認しながら、一通り着物の知識を学んだあとは、いよいよ他装へ。美しく、着崩れしにくく、着る人が楽で素早い着付けを学べます。また、他装にうつらず、引き続きじっくり自装を学ぶ方もいらっしゃいます。自分が学びたいことを、個人に合わせて指導してくださるので、マイペースに学べるのがいいですね。
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まずは長襦袢の着装のあと、着物を。
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特に難しい、着物の裾合わせ。
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着る人のことを考え、できるだけ体を触らないように
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着物の着付け、できあがり~次は帯!
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生徒同士で、自分が着付けさせてもらったり、着付けてもらいながら指導を受けます。自分以外にも生徒さんがいると、他の人の着付けの仕方が勉強になり、自分の着付けの癖がわかったりと、気づきもたくさん!
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うまく着付けられるかな?
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他の人に着付けてもらうと、自分の着付けとの違いがわかります
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家でマネキンを使って練習!和装用ではないので難しい…
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私はもう着られませんが、着物の中でも特に振袖が大好きで、振袖の着付けも習いました。振袖の後ろ姿で特徴的な、帯結び。文庫系、お太鼓系、立て矢系、さらに創作…と結び方は無限だとか!同じ着物と帯の組み合わせでも、帯のバリエーションで雰囲気がずいぶん変わります。
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袖が長く、着物の柄も華やかな振袖
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かわいらしいお文庫系
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格調高い、ふくら雀
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お文庫の変形
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先生の創作結び
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先生のお手本を見た後、実際に自分もモデルさんに着付けをさせてもらいます。先生は説明しながら流れるような動作でこなしておられましたが、私はなかなかうまくいきません…それでも先生の指導のもと、なんとか帯結びまでできました!モデルさんのかわいい晴れ姿を見て、感無量~!あとは練習あるのみです!!
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帯の形をきれいに整えて、最後の仕上げ!
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先生とモデルさんのツーショット!お二人とも着物がよくお似合い~
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先生は、大学での着物講座や、日韓交流のイベントの依頼を受けたり、1日講座も不定期で開催してらっしゃいます。私も、大きなイベントの際はアシスタントとしてお手伝いさせていただいています。韓国に引っ越すときに、着る機会があるかもわからないまま着物箪笥と一緒に着物を持ってきた私。その後1年は全く着る機会がなく、このまま韓国で袖を通すことはないのかと悲しく思っていました。でも、先生の着物講座に通って、韓国にいながらして日本文化、大好きな着物に関われることがとてもうれしく、本当にありがたいです。
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大学での着物講座
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日韓交流のイベント
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男性着物講座、袴の着装
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ご興味をもたれた方は、先生のメールアドレス(takagishi07644@gmail.com)までご連絡ください。
※個人的な着付けの依頼はご遠慮いただいています。あしからずご了承ください。
編集部 ふぐやん