外国人として韓国で生活している記者K。外国で生活していると、言葉が通じなかったり(発音が悪いから?)、重要な契約が一人でできなかったり(保証の問題?)と、まあ不都合なこともあったりするわけです。
でも記者Kの今までの韓国生活を振り返ってみると、不都合なことよりもラッキー&ハッピーなことのほうが数倍多いことに気づきます。そして今回もまたラッキー&ハッピーなことに出くわしました。
2週間ほど前のことです。記者Kの友達数人が韓国に遊びにきました。韓国人の知人に連れられて私たちが向かった先は京畿道(キョンギド)安城市(アンソンシ)にある「安城男寺党(ナムサダン)パウドギ祭り」。
男寺党とは、朝鮮時代後期に村などを回り、踊り、歌、曲芸などの公演をする団体として公演芸術家たちで結成された韓国最初の大衆芸能集団なんです。その常設公演を観に行ったのです。
そこで私たちは「王の男」に出てきた綱渡りやプンムルなど、心も体も躍りだすかのような演目を楽しく観賞していました。すると「サルパン(とんぼ返りとか、アクロバティックな演技を見せる演目)」が始まり、出演者のお兄さんが出てきてこう叫びました。
「外国から来られた方〜?」--こりゃ、お調子者の記者Kとしては黙ってはいられません!「はい、はい〜、イルボン・イルボン(日本・日本)!」と手を挙げた姿がお兄さんの目に留まり、アレヨアレヨと300人もの観衆の前に連れ出されてしまいました。
そして、韓国語で「何歳?」と聞かれた記者Kは、さらに調子に乗って歳を5つもサバ読んでしまいました(笑)どうやら数人の外国人を集めて、アクロバット対決をさせたいようなんですが、連れてきたフランス人の子どもは泣き出すし、韓国人の子どもたちは「僕は中国人だ!」と嘘ついて勝手に出てくるわで、収拾が着かない様子。
見かねた記者K、「私の日本の友達があそこ`にいるよ〜」とお兄さんに耳打ち。韓国語のできない友人2人を道連れにしちゃいました。
兄;「いいかい?オレと同じ動作をするんだよ?」
K:「ワカリマシタ」
そうして私たちはでんぐり返しをさせられたり、ヘンテコダンスを踊るハメになったりと、300人の観衆の前で大恥をさらけ出したわけです。旅先(?)の恥は書き捨て、とはよく言ったもんで、ヤケッパチでお兄さんに従う私たち3人。それでも会場は大いに盛り上がり、妙な達成感を感じたりもしたりして・・・
そして演目が終了すると、「お礼だよ」と非売品の安城名産のお米、男寺党特製ストラップなどをもらっちゃいました。友人たちも大喜びで、一生忘れられない素敵な思い出となりました。
もし、これが日本だったら恥ずかしがって前に出ることなんてなかったと思います。外国だからこそ、自分が外国人だからこそ出来た行動じゃないのかな?と今にして感じたりするのです。こうして、私がもらったお米は、その翌週にあった友達の「チプトゥリ(引越し祝い)」のプレゼントに・・・あっ、これナイショの話ですけどね。
編集部:記者K