花冷えで零下の気温に耐えながらソウルの街を闊歩する記者Kです。暦の上では啓蟄(ケイチツ)だというのに・・・・哀号(アイゴー)。
暦といえば3月4日(日)はテボルムでした。テボルムってなあに?という方はコチラの記事をご覧くださいませ。
このテボルムでは、全国各地で地神祭が行われます。ここからはちょっとマニアックな話になりますが、ご勘弁を。
プンムル隊(農楽を行う人たち)が「農民天下之大本」という旗を掲げて家々を回りながら、「万福(この世のすべての福)が訪れますように〜」と祈るわけです。各家ではお米やお酒、果物などのお供えを準備していて、プンムル隊に分け与えてくれます。※写真の女性は記者Kではありません。イメージです。
かくいう記者Kも、とある田舎の農村まで行ってこの地神祭に参加してきました。こう見えても(どう見えて?)記者Kはプンムラー(プンムルを愛する人々のこと、記者K命名)の端くれなもんで。テボルムというのは、全国のプンムラーたちにとっては一番忙しい日でもあるわけで、こうやって演奏できるというのは、えせプンムラー記者Kとしても「ヨンガンスロップタ(光栄です)」。
行く先々でソジュ(焼酎)やマッコルリが振舞われ、プンムル隊のメンバーも村人たちも次第に陽気になります。誰かれ構わず踊りだし、歌いだすのです。韓国語ではこの状態を「シンナンダ〜」と言います。ぴったり当てはまる日本語がないのですが「興が湧く、浮かれる」とでも訳しましょうか。記者Kにとってはこれが至福の瞬間でもあります。心が真っ白になって、ただ幸せな気持ちになるんですね。
こうして約5時間ほど太鼓を叩きっぱなしだった記者K。翌日ひどい筋肉痛に見舞われたのは言うまでもありません。バチを握っていた右手は腱鞘炎状態。「哀号哀号〜」と、老体に鞭打ちながら仕事をしております。
でもこうしてたまに「シンナンダ〜」という気分になるのも大事ですよね。人生メリハリ、「ヒムドゥルダ〜(しんどい)」があれば「シンナンダ〜」もあるさ!がんばっていきまっしょい! 編集部:記者K