こないだこちらで「王の男」をベタ誉めしたばかりなのだが、早くもそれ以上に印象深い映画を見つけてしまった。
明洞「CQN」で上映中の「パッチギ!」である。
在日コリアンを描いた映画としては、韓国では「GO」なんかもそこそこ有名なのだけど、その手の映画には私はいつも「なんか違うな〜」というイライラを感じていた。しかし、その点「パッチギ!」は直球だった。在日コリアン社会がなんだか恥ずかしくなるほどストレートに描かれていて、今までなかったほどに感情を揺さぶられてしまった。他の人の評価はどうかわからないが、とにかく私にとっては良い映画だった。
韓国で観る「パッチギ!」は格別に感慨深いものだった。
韓国人は、在日コリアンに対して意外に無知だ。そんな韓国人の目に、スクリーンの在日コリアンの姿は、どんな風に映ったのだろう?一緒に混じって観た限りでは、素直に笑い、感動していたように思う。
「存在を知ってもらうこと」それ自体が価値のあることだから、韓国人と一緒にこの映画を観ていることが、なんだかとても意味のある時間のように思えた。
今はまだ明洞の「CQN」1館でしか観れないけど、少しでも多くの韓国人に観て欲しい、そう思えるような映画だった。(編集部:mmkim)