今年のお正月は江原道(カンウォンド)の正東津(チョンドンジン)に行ってきた。
「正東津」駅は、「世界で一番海に近い駅」として、ギネスにも登録されている。もともとただの簡易駅に過ぎなかったが、ドラマ「モレシゲ」放映後、毎年数百万人が訪れる名所に変わった。
「モレシゲ(砂時計)」は、韓国で1995年に放映されたドラマ。激動の時代だった韓国の70年代後半から90年代初期までを描き、視聴率平均45%と、伝説的なヒットを遂げた。内容も、いま日本でヒットしているドラマたちとは一線を画している。政治や社会問題など、重く難しいテーマを扱っていて、日本でのヒットは難しいだろうけど、韓国でしか作れない、最も「韓国らしい」ドラマだと思う。
しか〜し!この正東津、冬に訪れるのは覚悟が必要だ。
私の場合、あまりの寒さに耐えられず、「これ以上待てない!」と途中まで帰りかけたところで日が昇ってきた。おかげで乗っていた車をあわてて停めて、変な場所から鑑賞するはめになった。
ちなみにソウルからは、日の出に間に合うように、清涼里(チョンリャンリ)駅から夜行列車が出ている。
夜行列車に乗って、古いドラマの舞台になった海辺で、日の出を眺める。
たまにはそんな風にかっこつけて、物思いに浸ってみるのも悪くはないな。(編集部:mmkim)