休暇をもらって一週間ほど日本に戻っていた。
せっかく久しぶりに日本に戻ったのだから、いま流行っているらしい「レイザーラモンHG」とやらを一度見てみたかったのだが(笑)、母が毎日韓国ドラマを見るものだから、結局そればかり一緒に見てしまっていた。他にも、「笑っていいとも」を見ればエリックが出てくるわ、コマーシャルにクォン・サンウが出てくるわ、レンタルビデオ屋に行けば一列全部韓国コーナーと、日本に戻ったのに戻った気がしないような妙な感じだった。
知人のヨン様ファンのおばさんに、おみやげのグッズを渡すと、とても喜んでいた。イキイキしているので、ほんとにハマってるんですねえとからかうと、「周りからどう思われてるかはわかってるのよ」と意外に冷静に言う。
「もちろんヨン様は好きよ。でもね、それだけじゃないの。そんなにまで何かに夢中になれる自分が嬉しいの。仲間を見つけて海外にまで出かけたり…、私にまだそんな情熱があったっていう、そのことが嬉しいのよ。この年になって、新しい友達ができるなんて思いもしなかったもの」
何か熱くなれるものを求めていたのかも、と、自分が韓流に夢中なわけを自己分析していた。人生経験を積んでいる彼女たちは、周りが思っているより「冷静に」熱狂しているのかもしれない。
昔からの韓国好きの方は、「私はブームの前から韓国が好きだったのよ」と、「一緒にしないで」風に話すのをよく聞く。それでも私は、韓流ファンを軽視したくない。自分の好きな人の国を「知ろう」とする熱意はすごいと思う。だんなさんも、子供もいながら、仲間を見つけて実際に韓国に来てしまうまでのパワー。その情熱は、日本を動かしたのだ。
韓流ブームによって、日韓がぐんと近くなったのは確か。
ただ、その友好関係だけは「ブーム」で終わらないように。
私は私のできることで、その一端を担っていきたいものである。(編集部:mmkim)