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大田広域市儒城区弓洞（クンドン）と魚隠洞（オウンドン）は、忠清道地域最大の国立大学「忠南大学校」と、地方都市にありながら韓国国内では有名な大学「KAIST（韓国科学技術院）」の中間にある同市随一の学生街です。

学生向けの食堂、居酒屋、コーヒーショップなどが並ぶこの飲食店激戦地に、昼も夜も人気のケーキ屋・・・というかパイ屋があることに気付いたのは、韓国語を勉強していた頃でした。
収容人数20人以下（推定）の小さな店で、カワイイ雰囲気と、店内の客層が「若い女学生」「若いカップル」だったことから、若くない学生（＝私）は長い間入店をためらっていたのですが、店の外からも見えるパイとクッキーがおいしそうだったので、最近になって入ってみました。

着席してよく見ると、店内には近所の主婦風の女性たちもいます。
入口近くのケースには、自家製らしいチェリーパイやクルミパイ、アップルパイが並んでいました。
カウンターには、1つから注文できるクッキー類が置かれています。

自家製のパイが1ピース3200～3500ウォン、「アイスアメリカーノ」（インスタントではなく、わりと苦味・酸味もあるブラックのフィルターコーヒーです）は2200ウォン、クッキーは1つ600ウォンと、近隣のコーヒーチェーン店に比べて価格設定は手頃です。
いちごのパイ、アップルパイ、クッキー（チョコ、緑茶）各1個とアイスアメリカーノを注文。10000ウォン前後になるはずですが「8900ウォン」とのこと。レシートを見ると「いちご、チョコ、緑茶、アメ＋ピースパイ」とあります。「パイとドリンクのセット」という割引があるとのことでした。

パイは、皮部分がフォークでは少々切りにくく、パイに熱中していると飲み物のグラスをひっくり返しそうな感じはありますが、甘さ控えめで素材の風味を楽しめる、家庭的な味です。
クッキーは見かけより口あたりが軽く、サクサクと何個でも食べてしまいそうな食感でした。
「水」を頼むとグラスではなくマグカップで氷入りの水が出てくるのも、ほのぼのした感じです。

では、この店の何が「気になる」のかというと、店内のディスプレーです。
売場横に、「世界のお茶」という感じの飾り棚があるのですが、紅茶やフレーバーティーが並ぶ中になぜか「梅こぶ茶」が・・・。日本人的には思わず目を奪われてしまいます。

快く写真を撮らせてくれた店主、笑顔で接客の店員さんを前に、
「あの～、どうして煎茶でもほうじ茶でもなくて『梅こぶ茶』なんですか？」
の一言がどうしても言い出せず、店を後にしたのでした。

勇気ある方、忠南大学校近くを通られる機会があったら訊いてみて下さいね・・・。