１年ぶりに訪問しました。今回は、清道駅近くのバスターミナルから郡内バスに乗りました。

　紅葉のピークは過ぎていましたが、見事な景観でした。

　ちょうど大雄宝殿で、問答形式の修行が行われていました。師が問うと、弟子が答えます。そのどちらにも、お経と同じような抑揚やリズムがあります。
　修行の厳しさと、尼寺独特の華やぎを感じました。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１１月９日）


　北風が尼僧の衣揺らしけり

　入場券売り場から先は見事な松林が続きますが、その松の木のほとんどにV字形の大きな傷痕があります。

　韓国が植民地支配を受けていたころ、物資不足を補うため、日本軍が現地住民を動員し、松脂を採取させました。その時できた傷です。
　こうして採取された松脂は、何種類かの軍需物資に加工されました。

　それから７０年以上が経過し、当時を記憶する人は少なくなりましたが、松の木の傷は、今も癒えることはありません。

　とても有名なお寺です。このお寺には雲門僧伽大学と同大学院も併設されており、２６０人以上の尼僧が修行する韓国最大規模の尼僧寺院です。

　（過去に、他のお寺「石南寺」についての他の方のご投稿で、石南寺が「韓国一の規模の尼寺です」として紹介されていますが、これは、何かの勘違いと思います。）

　この寺の最大の見所は、天然記念物の「垂れ松」です。韓国最大級で、名前の通り枝が垂れています。
　寺では、毎年春に、１２升のマッコリを水で薄めて根元に供養するそうです。でも、幹が赤いのは酒を飲んだからではありません。これは、もともと「アカマツ」です。

　この寺には、大雄宝殿が二つあります。実は、新しい大雄宝殿ができたのですが、古い建物も文化財登録の関係で、扁額がそのままになっています。

　それから、この寺には、天王門がありません。代わりに四天王石像があります。

　尼僧には男性僧よりも戒律がずっと多く、修行が大変なようです。軍隊の訓練と尼僧の修行は同じだと言う人がいます。それだけ厳しいということでしょう。
　でも、一緒にしてはいけません。似ていても、方向が違います。一方は「殺すこと」。そして、もう一方は「生かすこと」。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（１１月１０日）


　冬近し尼僧の瞳凛として

　

慶尚北道　清道(チョンド)にある雲門寺に行ってきました。

訪れたのは10月中で少し早いかなとも思いましたが、
素晴らしい紅葉を見ることが出来ました。

山々に囲まれて雲門寺までの道中も
素晴らしい紅葉でしたが
広々とした雲門寺の境内横には渓谷も流れ
町中とは全く違う澄んだ空気を吸って
心も体も、とてもリフレッシュできます。


雲門寺は「蓮の花の花心」だとも言われるそうですが、
随所に尼寺らしい心配りも見ることが出来、
お寺に興味がない方でも
のんびりと楽しめる場所だと思います。